品質方針
建築事業部門 品質方針
お客様が期待する価値を的確に捉え、営業から保全までの全てのプロセスにおいて、全従業員が“品質へのこだわり”を持って、最適品質の造りこみを行い、信頼され、満足していただける技術とサービスを提供する。
上記の方針を達成するために各部門部署、プロジェクトにおいて品質目標を設定し、品質マネジメントシステムを実施し、維持するとともに、マネジメントレビューなどを通じて継続的改善を図る。
土木事業部門 品質方針
すべての従業員がものづくりに「謙虚に、素直に」向き合い、「自分が責任者」という積極的姿勢をもって、顧客や社会の期待を超える優れた品質の建造物を提供し、『選ばれ続けるパートナー』として信頼と満足を得るとともに社会に貢献する。
上記品質方針を達成するために、各部門・部署・プロジェクトにおいて品質マネジメントシステムを効果的に運用するとともに、各自の現場力・技術力・人間力の一層の向上と継続的な改善を図る。
エンジニアリング事業部門 品質方針
顧客ニーズと高度な専門技術との融合により、事業性、機能性、永続性があり、法規制に適合した価値ある優れた環境と施設を品質マネジメントシステムの国際規格であるISO9001に即して実現し、顧客満足の向上を図り、顧客の信頼を得る。
方策
- 産業経済のグローバル化や地球環境の保全、国際品質規格などの社会環境の変化に対応し得る品質を確保すべく技術の育成を図る。
- 顧客の事業計画を的確に把握し、要求品質を満足する施設として具体化することにより発注者や使用者の視点に立った最適品質を創出する。
- 専門化、多様化する高度な技術を修得、活用することをエンジニアリング業務の旨とし、一括した品質保証、工期短縮、コストダウンを組織的に図り、最適品質の確保を行う。
- ライフサイクル・ケアを目指し、運用データの分析とフィードバックにより永続的保全活動を組織的に展開する。
上記の方策に基づいて品質マネジメントシステムを構築し、維持するとともに、品質目標を設定し、活動状況のレビューを実施して継続的改善を図る。
この品質方針と品質目標を達成するために、品質管理責任者を任命し、品質マネジメントシステムを全ての事業本部員に周知し、理解させる。
品質マネジメントシステム
ひとづくりを原点とし、一貫した管理体制によって確かな品質を提供
企画・営業から設計、施工、維持・保全の各段階で「一流のものづくりを支えるひとづくり」に注力し、それをサポートする一貫した品質確保の体制を品質マネジメントシステムによって構築。最適品質を提供するためのプロセスや活動を推進しています。
企画・営業 | 設計 | 施工 | 維持・保全 | |
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品質プロセス |
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活動内容 |
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BIM: Building Information Modelingの略。コンピューター上で構築された3次元建物モデルに設計、施工から維持管理までの情報が統合されたもの
最適品質の提供、顧客満足への取り組み事例
建築:「逸品生産」で、お客様の期待を超える
建物は、お客様の求める機能・性能や、施工条件に一つとして同じものはない一品生産です。さまざまな条件をつまびらかにしてお客様が建物へ期待する価値を的確に捉え、品質にこだわったものづくりを行い、信頼と満足を提供する。これが、当社の考える「逸品生産」です。
お客様のニーズからの品質方針
各プロジェクトでは「品質方針展開表」を主軸にものづくりを進めています。作業所長が中心となり、営業、設計、支店幹部、技術支援部署が総力を挙げてお客様のニーズやリスクを洗い出し、現地巡回による確認指導と社内検査・監査で取り組みと成果をフォローアップしています。
BIMを活用した設計施工の品質向上
当社は現在、設計施工連携BIMの構築を進めており、設計者が作成する構造図などの設計BIMデータを施工から製作(発注)、運用に至る段階まで連携させることを目指しています。
さらに、前工程である設計提案は、最新のコンピュテーショナルデザインを用いたプラットフォーム「Shimz DDE」で行い、3DデータをBIMに接続(データ連動)させることができます。
プロジェクトの初期から設計、施工が一体となって造り込みを行い、その情報をBIMに載せていくことで建物情報、技術を一元管理し、意匠、構造、設備間の整合性が取れた図面作成を可能とします。また、BIMを用いたさまざまな性能検証を行うことで課題の抽出を容易にし、図面作成に関わる人為的なミスを防止し、施工や製作の手戻りを防ぎ、品質の向上に役立てています。お客様にとっても、完成イメージを3次元で「見える化」することで理解をより深めることができ、早期の合意形成につながっています。
最先端技術を搭載した建設ロボットの開発を推進
建設業界では、次世代の担い手確保と生産性向上・労働環境の改善が求められています。当社では、このような状況に対応するべく、2016年より人とロボットが協働しながら工事を進める次世代建築生産システム「シミズ・スマート・サイト」の開発をスタートしました。技術研究所内に整備したロボット実験棟において自律制御技術の開発を進め、大阪の高層ホテルの現場への適用を皮切りに、順次現場への適用を続けています。
事業トピックス:新時代の生産システム 自律型ロボットが連携「シミズ・スマート・サイト」が現場を変える!
CS(お客様満足)調査から業務改善
建物竣工後とその2年後に、支店のCSヒアリングチームがお客様に直接お会いして、聞き取り調査を実施しています。プロジェクトを担当していない調査員が伺い、「建物」「仕事」「維持保全」に対する評価とご意見をヒアリングし、不満足情報、潜在要求、当社への期待などを分析して関係部門にフィードバックすることで業務の改善につなげています。
土木:品質とプロセスの両面で顧客満足を高める
建設工事における品質には「工事目的物の品質」と「施工プロセスの質」の2つの側面があります。当社土木部門においてはこの2つの質の向上を目指し、さまざまな施策を通じてお客様の期待に応える最適品質の提供、そしてプロセスを含めたお客様満足度の向上に努めています。
組織によるものづくり
現場管理責任者を中心に、PDCA の輪が確実に回るより良い組織作りに努め、チームワークでものづくりの責任を果たし、優れた品質の建造物を提供するよう心がけています。多くの目で見るというコンセプトのもと、各工種に精通した技術者が参集した着工前検討会の開催、複数名による巡回や検討会の実施、イノベーション活動による施工の効率化、そして引き渡し後はCS調査を行うなど、受注から引き渡しまで一貫したQMS(品質マネジメントシステム)によるものづくりを行っています。
充実した教育制度
毎年度策定される人材開発計画により、高い能力を有した人材の育成に努めています。OJTや年代別教育の他、地下水・山留め・コンクリートなど現場の状況に応じた教育の実施、過去の不具合をまとめた冊子『語り継ぐ』の発行やeラーニングによる不具合Q&Aの実施など、さまざまな方法で個人レベルの知識、技術力、マネジメント力の向上を図っています。
次世代施工管理システムの実用化に向けた取り組み
生産管理システムの革新的高度化とi-Constructionの積極的な導入を進め、生産性向上を図っています。シールドトンネル、山岳トンネル、ダム工事への自律型施工ロボットの導入および自動化施工、またデータ取得センサー技術、IoT、AI技術を駆使したCIM統合型の次世代施工管理システムの実用化を目指します。まずは「シミズ・スマート・トンネル」や「ダムコンクリート自動打設システム」の構築に先行着手しています。
シミズの土木:土木工事で活用される ICT、 IoT 滝室坂山岳トンネル(坂梨工区)
ダムコンクリート自動打設システムの開発
生産性の向上と、熟練技能労働者減少への対応を目的に、コンクリートの製造から運搬・打設に至る作業を完全自動化した「ダムコンクリート自動打設システム」を開発しました。施工監理者が事前に作成した打設計画を入力するだけで、所定の打設作業を自動的かつ連続的に実施できることが特徴です。