BIMをベースにした生産体制を構築へ

~KAP for Revitにより鉄骨積算体制を強化~

  • 建築

2019.12.24

清水建設(株)<社長 井上和幸>はこのほど、Autodesk社のBIMツール「Revit」をベースにした「Shimz One BIM(設計施工連携BIM)」の構築を進めており、このほど、設計者が作成する鉄骨造のRevit 構造データを鉄骨の積算や製作(発注)に必要なデータに変換するツール「KAP for Revit(K4R)」を開発、その運用段階に入りました。今後、K4Rの活用により、積算業務の効率化ならびに鉄骨造のコストダウンを図ります。

Shimz One BIMは、設計者が作成する構造図などの設計BIMデータを施工から製作(発注)、運用に至る段階まで連携させることで、業務の効率化「無駄なく、速く」を実現するシステムです。Revitをベースにする理由は、同ソフトが高い互換性を備えており、国内外でデファクト・スタンダード化しつつあるためです。このシステムの構築は、中期経営計画〈2019-2023〉で示した生産性向上施策に基づくものであり、計画では2021年度中の完成を目指して向こう3年間で約5億円を投じ、システム開発を推進します。

近年、建築工事の大規模化や人手不足を背景に鉄骨造建築物が急増しています。鉄骨積算業務は負荷が大きく、かつ鉄骨のコストが全体コストに対して占める割合が高くなってきていることから、鉄骨積算業務の効率化と精度向上が喫緊の課題になっています。当社ではこのような背景を踏まえ、構築中のShimz One BIMのうち、鉄骨造対応の基盤を先行整備してK4Rを開発、全構造設計者のパソコンへの標準装備を終え、案件適用を開始しました。

K4Rは、Revit構造データを当社グループが開発した鉄骨専用CADソフト「KAPシステム」用のデータに変換するツールです。KAPシステムは、40年以上前の開発着手時から奇しくも今日のBIMにつながる考え方が盛り込まれたCADソフトであり、3次元モデルから鉄骨の積算や製作(発注)などに必要なあらゆる加工情報が取得できるように設計されています。このように優れた機能があるものの、独立したシステムであるため必要なデータを1から入力する必要があり、その手間と時間の削減が運用上の課題になっていました。K4Rの適用により、大規模物件であってもRevit構造データが数時間のうちに自動的にKAPシステム用のデータに変換されるため、数日かかっていたデータ入力作業を省略できます。

K4Rがもたらすメリットは、第一に設計段階において、構造設計者が鉄骨数量を的確・容易に把握でき、経済的な構造プランを追求できることにあります。経済的な構造プランは、当社の受注競争力を向上させるとともに、発注者メリットとなるコストダウンにも直結します。さらに積算・発注段階においては、製作する鉄骨の仕様や数量を容易に把握でき、鉄骨ファブともデータ連携できるので、積算数量整合などの両者関連業務が大幅に効率化します。そして施工段階においては、現場での鉄骨工事の施工図作成業務を最大50%程度省人化できる見込みです。なお、最終的には、鉄骨調達情報を本社で一元管理し、全社コスト戦略の立案や全社レベルでの鉄骨調達に活用することで、コスト競争力を一層高める考えです。

当社は引き続き、Shimz One BIMの基盤整備を進め、鉄筋工事や型枠工事、設備工事等の効率化を進めます。

以上

≪参 考≫

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