新時代の生産システム

自律型ロボットが連携
「シミズ・スマート・サイト」 が現場を変える!

新時代の生産システム

新時代の生産システム自律型ロボットが連携
「シミズ・スマート・サイト」 が
現場を変える!

多能工作業ロボット Robo-Buddy

働き方改革が叫ばれている中、建設業界では、生産性向上に向けた活動と将来の担い手確保が課題となっています。
シミズは、最先端技術を搭載した自律型ロボットが連携するシステム「シミズ・スマート・サイト」を現場に本格導入し、省人化に新たな一手を打とうとしています。

「機械」ではなく「Buddy」として

シミズ・スマート・サイトは、建物の3次元モデルであるBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)とAI(人工知能)を搭載した自律型ロボットが連携し、現場で人と一緒に作業をするというもの。苦渋作業やくり返し作業をできるだけ軽減して生産性を向上させるとともに、若者が「働いてみたい」と感じるような魅力ある現場の実現を目指しています。
シミズ・スマート・サイトの開発者の一人、生産技術本部 副本部長の坂本眞一は次のように語ります。

生産技術本部副本部長 坂本眞一
生産技術本部副本部長 坂本眞一

「シミズ・スマート・サイトの最大の特徴は、“自律型ロボット”という点です。自分で判断し、自分で作業できる建設現場向けのロボットは、これまでになかったのではないでしょうか。当社でも、過去に現場向けのロボットを開発したことがありましたが、ロボットを動かすために人が介在する必要があり、施工品質も低く手直しが多かったため、結局『人がやった方が早くて手直しも少ない』という声が多くなり、現在1台も残っていない状態です」。

過去の反省を踏まえ、今回は「現場でBuddy(仲間)のように働けるロボット」を開発コンセプトに設定。AIやIoT、ディープラーニング、センシング、高速なCPU能力など「他分野で使われている技術」(10社1大学)と、シミズで蓄積した「建築のノウハウ」を組み合わせて、自律型ロボットを開発しました。ロボットをBIMと連動させることで、建物状況に合わせた作業を行うことができます。

溶接、天井、運搬のBuddy

現在までに開発したロボットは、全部で3台。その概要と特徴を紹介します。

1. 溶接ロボット Robo-Welder

溶接ロボット Robo-Welder

専用の走行台車上にセットされたロボットを所定の位置まで誘導すれば、作業員の介在なく完全自動溶接を行うことができます。大阪大学大学院工学研究科の浅井知教授との共同開発です。

自動溶接の様子(動画)

2. 多能工作業ロボット Robo-Buddy

多能工作業ロボット Robo-Buddy

画像センサとレーザーセンサで施工部位を認識した上で、2本のロボットアームを駆使しながら天井吊りボルトのインサートへの挿入、下地材の組み立て、天井ボードの取り付け、ビス留め、OAフロアの台座やパネル設置などを行います。
レーザーセンサで取得した躯体などの位置情報とBIM情報の照合によって自分の所在位置を認識し、指示された作業場所まで自動で移動することができます。

天井下地のボードを持ち上げ(動画)

ビス打ち(動画)。ボードの座標をセンシングして、ビスの位置を自分で判定して打つという高度な技術を採用している

3. 自動搬送システム Robo-Carrier

現場に搬入された資材を、作業場所まで自動搬送するシステムです。自分で持っている資材の大きさを認識し、ぶつからないように移動します。障害物があると停止して待ち、障害物が一定時間動かないと、自分でルートを再計算して避けて進んだり、エレベーターに乗ることもできます。

自動搬送システム Robo-Carrier

資材搬送の様子(動画)

建設現場のイメージを変えたい

シミズ・スマート・サイトを30階建て・基準床面積3,000m2クラスのビルに適用した場合、省人化の効果は、揚重・搬送作業で75%(2,700人)、天井・床施工で78%(2,100人)、柱溶接作業で79%(1,150人)、計6,000人近くになるとういう試算結果が出ています。ただ、この規模の現場になると、延べ54万人が関わることとなり、ロボット導入による省人化の効果は約1.1%に過ぎません。

坂本は「現在開発中のロボットは3つの作業(溶接、天井、運搬)を対象としたものですが、他の多くの作業のプラットフォームであると考えています。まずは、2018年秋に、大阪市内で施工中の高層ビルでシミズ・スマート・サイトを本格的に導入します。19年度からは、東京都内の大型現場を中心に稼動します。人とロボットが協働できる環境をつくり、建設現場のイメージを変えていきたいですね」と抱負を語りました。
シミズは今後も、生産性向上と担い手確保に向けて、新時代の生産システムに挑戦していきます。