東京木工場

次世代につなぐ、新たな「木育活動」 2021.11.24

次世代につなぐ、新たな「木育活動」

東京木工場 次世代につなぐ、新たな「木育活動」 2021.11.24

保育園と東京木工場をオンラインでつなぐ「リモート木工教室」

2021年7月、シミズの木育活動が公益社団法人企業メセナ協議会の「This is MECENAT 2021」に認定されました。130年以上の歴史を持つ「東京木工場」が実施している木工教室での木育が評価されたものです。

「木の魅力とものづくりの楽しさを伝えたい」

「木育」とは、日本の森の維持・木に対する親しみや、文化への理解を深め、原体験として木に触れることで、「子供たちの豊かな心を育てる」機会を提供する活動のことです。

東京木工場が木育活動を始めたきっかけは、2007年に従業員の家族向けに開催した「夏休み親子木工教室」。工場長の和田は、東京木工場が明治時代から培った木工技術を「次世代へと伝えたい」との思いから始まったと話します。

「木という素材に、一つとして同じものはありません。それぞれに個性があり、香りも肌触りも重さも異なります。木には節や木目があるため、均一に高品質のものをつくれる鉄骨やコンクリートとは違い、扱いが難しい時もあります。木工教室を通して、そんな木の魅力を知ってもらうのと同時に、ものづくりの楽しさを体感してもらいたいと思っています」。

東京木工場 工場長の和田昌樹
東京木工場 工場長の和田昌樹

2012年からは、東日本大震災の被災地の宮城県南三陸町において、現地の小学生を対象としたボランティア木工教室を開催。
2015年からは、江東区内にある3カ所の保育園と連携した「保育園木育プロジェクト」を実施しています。毎週金曜日に園児を木工場に招待し、従業員が先生役となって木工作業を教えます。1年間のカリキュラムに従って、回を重ねるごとに園児たちは複雑な作業ができるようになり、成長が目に見えて感じられるといいます。

東京木工場で開催された「夏休み親子木工教室」
東京木工場で開催された「夏休み親子木工教室」
保育園木育プロジェクトの様子
保育園木育プロジェクトの様子

参加者に応じた5段階のプログラム

木工教室では、参加者の年齢に応じて「体験型」「学習型」「初級」「中級」「上級」という5段階のプログラムを用意。「体験型」では、実際にカンナ掛けをしたり、端材を使って遊んだりすることで、気軽に木と触れ合う機会を提供しています。例えば、積み木のように端材を組み立てながら建物や橋をつくる「エコタウン」、フックがついた木の魚を釣り上げる「魚釣り」など、子どもたちが自由な発想で楽しめる工夫を凝らしています。
「学習型」では、紙芝居などで木についての理解を深め、中級レベルの作品を制作します。「初級」ではキーホルダーやネームプレート、「中級」では貯金箱、「上級」では大工道具を駆使し、書棚や引き出し付きの本立てなどを作ることができます。

カンナ掛け体験
カンナ掛け体験
楽しみながら木に親しめる「魚釣り」
楽しみながら木に親しめる「魚釣り」
大工道具を駆使して制作する書棚
大工道具を駆使して制作する書棚
難易度の高い大工道具箱
難易度の高い大工道具箱

新たな「リモート木育」

2020年度からは、新型コロナウイルスの影響を受け、多くの木育活動のイベントが中止になりましたが、新たな様式での取り組みをスタート。2020年7月には自宅で木育ができる「おうちde木工」、8月には、宮城県石巻市の会場と東京木工場をオンライン中継で結ぶ「リモート木育」を企画・実施しました。
「おうちde木工」では、作り方を記載した説明書、図面、カット済みの材料を送付し、作業の解説動画に沿って木工課題に取り組んでもらいます。先生役がそばにいないため、作業に詰まると親子で考えながら取り組む必要があり、「子どもとのコミュニケーションが深まった」と評判を呼びました。

「おうちde木工」では、動画やQRコードで製作方法を確認することができる(写真をクリックすると動画をご覧いただけます。音量にご注意ください) 「おうちde木工」では、動画やQRコードで製作方法を確認することができる(写真をクリックすると動画をご覧いただけます。音量にご注意ください)
「おうちde木工」では、動画やQRコードで製作方法を確認することが
できる(写真をクリックすると動画をご覧いただけます。音量にご注意ください)
リモートで行った石巻での木工教室
リモートで行った石巻での木工教室

2021年度は、「保育園木育プロジェクト」も「リモート木工教室」に。年6回開催予定で、季節のイベントに合わせたものづくりを園児に体験してもらっています。

保育園との「リモート木工教室」の様子
保育園との「リモート木工教室」の様子
画面の向こうの先生に作品を見せる園児
画面の向こうの先生に作品を見せる園児

時代の変化に応じた木育を

今、東京木工場では、リモート木育のさらなる深化を検討しています。
「木育と一口に言っても、多様な考え方がある。その地域の歴史や土地に根付いたテーマ設定など、地域の人たちに喜んでいただけるような“地産地消”ということも念頭に置いて取り組んでいきたい」
「清水建設のルーツは宮大工の精神にある。いわゆる“出入り大工”としてメンテナンスを施しながら、得意先のご要望にお応えしていく。そうした“ものづくりに込める思い”は決して失ってはならないものだと考えている」と和田は語ります。

今後も、より多くの人に木の魅力とものづくりの楽しさを知ってもらう機会を広げられるよう、時代の変化に応じた木育を続けていきます。

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