当社グループは、「SHIMZ VISION 2030(長期ビジョン)」に掲げる「安全・安心でレジリエントな社会の実現」、「健康・快適に暮らせるインクルーシブな社会の実現」、「地球環境に配慮したサステナブルな社会の実現」に向けて、さまざまな事業活動に取り組んでおります。当社では、この取り組みの一環として、2023年度に東京都江東区潮見において、事業構造、技術、人財のイノベーションを強力に推進することを目的とした「潮見イノベーションセンター(仮称)」の稼働を予定しており、今般、当該プロジェクトの建設資金に活用するため、サステナビリティボンドを発行することとしました。
オープンイノベーションや人財育成の拠点として整備する当該施設群は、情報発信を担う本館、建設ロボットや構造・材料等の生産革新を目指した研究施設、ものづくり体験型の研修施設、歴史資料展示施設、旧渋沢邸で構成されます。旧渋沢邸は、当社の二代目当主である清水喜助が手掛け青森県六戸町に移築されていたものを譲り受け、当敷地内に再移築し、保存するものです。
本サステナビリティボンドの発行及び活用により、幅広いステークホルダーの皆様に対して当社のESG経営に基づく事業姿勢と取り組みをお示しするとともに、今後も人々が豊かさと幸福を実感できる、持続可能な未来社会の実現に貢献してまいります。
本発行にいたる、フレームワークについては、以下をご参照ください。
清水建設サステナビリティボンド・フレームワーク(PDF:1,550KB)
サステナビリティボンド概要
名称 | 清水建設株式会社第32回無担保普通社債 (社債間限定同順位特約付)(サステナビリティボンド) |
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条件決定日 | 2023年2月16日 |
発行日 | 2023年2月24日 |
発行総額 | 200億円 |
発行年限 | 5年 |
利率 | 0.550% |
資金使途 | 全額を自社施設である「潮見イノベーションセンター(仮称)」の建設資金のために調達した借入金の返済資金の一部に充当 |
主幹事 | 野村證券株式会社 |
取得格付 | A+ 株式会社格付投資情報センター(R&I) |
適格性に関する第三者評価
当社は、本サステナビリティボンド発行にあたり、国際資本市場協会(ICMA)の「ソーシャルボンド原則2021」(SBP2021)、「サステナビリティボンド・ガイドライン2021」、「グリーンボンド原則2021」(GBP2021)、環境省の「グリーンボンドガイドライン2022年版」及び金融庁の「ソーシャルボンドガイドライン2021年版」に適合する旨のセカンドオピニオンを株式会社格付投資情報センター(以下、R&I)から取得しております。
R&I セカンドオピニオン:企業等が定めるサステナビリティボンドのフレームワークが、サステナビリティボンド・ガイドライン等に適合していることを評価する、R&Iの意見。
R&I セカンドオピニオン(PDF:3,633KB)
本サステナビリティボンドに関する投資表明
本サステナビリティボンドへの投資表明をしていただいた投資家をご紹介いたします。
(条件決定日時点)
投資表明投資家一覧(五十音順)
- アセットマネジメントOne株式会社
- 石川県信用農業協同組合連合会
- 茨城県信用組合
- 株式会社大分銀行
- 株式会社神奈川銀行
- 観音寺信用金庫
- 神戸信用金庫
- 株式会社西京銀行
- 株式会社滋賀銀行
- 滋賀県信用農業協同組合連合会
- 住友生命保険相互会社
- 諏訪信用金庫
- セコム損害保険株式会社
- 瀬戸信用金庫
- 株式会社筑邦銀行
- 東京高速道路株式会社
- 東京都職員信用組合
- 株式会社東邦銀行
- 株式会社富山第一銀行
- 中ノ郷信用組合
- 成田市農業協同組合
- ニッセイアセットマネジメント株式会社
- 日本地震再保険株式会社
- 株式会社八十二銀行
- 株式会社東日本銀行
- 碧海信用金庫
- 株式会社北洋銀行
- 三井住友海上火災保険株式会社
- 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
- 三井ダイレクト損害保険株式会社
- 三菱UFJ信託銀行株式会社
- 明治安田アセットマネジメント株式会社
- 株式会社もみじ銀行
- 株式会社山口銀行
- 山梨県民信用組合
- ライフネット生命保険株式会社
レポーティング
調達資金の充当状況
調達した200億円は、自社施設である「温故創新の森 NOVARE(「潮見イノベーションセンター(仮称)」)」
の建設資金のリファイナンスに全額充当いたしました。
「温故創新の森 NOVARE」の概要につきましては、以下をご参照ください。
https://www.shimz.co.jp/novare/
環境改善効果・社会的効果
〈グリーン〉グリーンビルディング | |
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アウトプット アウトカム インパクト |
・建物概要と取得したグリーンビルディング認証のレベル →BELS 5つ星(最高ランク) Academy/ものづくり至誠塾、Archives/清水建設歴史資料館) CASBEE認証 -建築・WO Sランク |
・電力消費削減量 →※1,208,700kWh/年 |
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・ガス消費削減量 →※一次エネルギー消費削減量に含む |
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・一次エネルギー消費削減量 →※11,700GJ/年 |
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・二酸化炭素排出削減量 →※610t-CO2/年 |
※・一般財団法人省エネルギーセンター公表データ及び2024年4月~12月の実績値を基に算出しております。
・各削減量の算出にあたり次の係数を用いております。
一次エネルギー換算係数:電力:9.76 MJ/年、ガス:45 MJ/Nm3、
CO2排出係数:電力:0.000422 t-CO2/kWh、ガス:2.05 t-CO2/千m3
・グリーン電力証書及び外部からのグリーン水素利用による削減効果を織り込んでおります。
・一部の導入技術は調整中のため、今後の更なる削減効果が期待できます。
〈ソーシャル〉手頃な価格の基本的インフラ設備(防災・減災対策) | |
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アウトプット | ・防災・減災に関する導入・投資設備の概要 →通常耐震設計法により施設全体として避難所レベルの耐震性能を実現 Hub内各所に防災用備蓄品倉庫を設置 地域貢献の一環で、津波・高潮時に江東区の一時避難施設として施設提供 (2024年3月1日、江東区と安心協定を締結済) https://www.city.koto.lg.jp/057101/bosai/bosai-top/taiou/map_7077_6000.html 江東区指定文化財の旧渋沢邸にAIを搭載した自動消火システムを設置 |
アウトカム | ・耐震性能 →耐震等級Ⅱ(保有水平耐力1.25倍) ・防災備蓄品の主な備蓄状況 →食糧:3日分セットなど1,500食 飲料水:500mlペットボトル6,000本 毛布:備蓄用アルミ転写毛布500枚 マスク:不織布マスク24,000枚 トイレ:備蓄用トイレ400セット ・津波・高潮時の一時避難収容可能人数(Hub3階ホール) →最大240名 |
インパクト | ・災害に強い社会の実現 →耐震性能、防災備蓄品など災害発生時における避難所レベルの機能を 確保しています。 |
〈ソーシャル〉社会経済的向上とエンパワーメント(バリアフリーの推進) | |
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アウトプット | ・バリアフリー設備の概要 →施設5棟すべてに障がい者用トイレ、障がい者用エレベータ (車いす、視覚障がい者対応)を完備 施設5棟すべてにオールジェンダートイレを完備 Hubに男女別の祈祷室を設置 施設内のすべてのサインを和英併記 |
アウトカム | ・対象となる利用者の利用状況 →施設を利用する障がい者、外国人等が活用しています。 |
インパクト | ・誰にでも利用できる施設・設備の提供 →障がい者、外国人、ジェンダーに配慮した各種バリアフリー設備を 実装しています。 |
※2025年1月現在の情報になります。