方針・基本的な考え方
デジタル化やグローバル化により社会が大きく変化する中、企業の持続的成長には、多様な個性と価値観を持つ人財が意見を交わし、イノベーションを生み出すことが不可欠です。当社は、従業員一人ひとりが能力を最大限に発揮できるダイバーシティ経営を推進し、多様な人財が創造性を発揮できる組織づくりを目指しています。
人財開発方針
長期ビジョン「SHIMZ VISION 2030」の実現と、中期経営計画〈2024-2026〉で掲げる「持続的成長に向けた経営基盤の強化」を達成するため、「中期人財開発方針」を策定し、「挑戦し共創する多様な人財」の育成に取り組んでいます。本方針のもと、従来の会社主導型に加え、従業員一人ひとりの「自律的な成長」と「挑戦」を重視するスタイルへと転換を図っています。
体制
推進組織
全社人財開発委員会のもと、部門別・系統別・機能別の各専門委員会を組織しています。各委員会において毎年度の計画策定・見直しを行い、PDCAサイクルを確実に運用することで、きめ細かい育成体制を構築しています。
目標・実績
中期経営計画〈2024-2026〉に基づき、以下の重要指標(KPI)を設定し、モニタリングを行っています。
建設基幹資格の取得維持
高い技術力の証として、建設基幹資格取得率80%以上の維持を目標としています。
DXコア人財の育成と配置
2026年度までにDXコア人財を120名育成し、全部門へ配置することを目指しています。
| 2026年度までの目標 | 2024年度実績(参考) | |
|---|---|---|
| 建設基幹資格取得率 | 80%以上維持 | 81.6% |
| DXコア人財の育成 | 120人育成・全部門配置 | 47人 |
取り組み
特徴的な取り組み
重点テーマとして、以下の取り組みを推進しています。
若年社員の育成
入社からの数年間を「社会人としての基盤、および建設のプロとしての基礎を固める重要な期間」と位置づけ、手厚いサポート体制を整えています。集合研修によるスキル習得と、現場や各部署でのOJT(実務を通じた指導)を組み合わせることで、業務遂行能力だけでなく、当社が大切にするシミズのDNAである『ものづくりへの情熱』と『誠実な仕事への姿勢』を深く浸透させます。
選択型研修の充実
従業員一人ひとりが描くキャリアビジョンは多様です。会社が一律に提供する研修だけでなく、個々の課題や目標に合わせて必要なスキルを自ら選択して学べる「選択型研修」を大幅に拡充しています。「自律的なキャリア形成」の方針のもと、意欲ある社員の挑戦と成長を全力でバックアップします。
DX人財育成
2024年に策定した中期経営計画<2024―2026>の中で「経営基盤の強化」のKPIとして、「DXコア人財120名育成、全部門配置」を具体施策に掲げています。事業構造・技術・人財のイノベーションを通じて社会に新たな価値を提供する「スマートイノベーションカンパニー」の具現化を目指し策定した中期DX戦略〈2024-2026〉では、「業務プロセス改革の実行」「データを活かしきる経営」という2つの目標を掲げています。これらの目標達成に向けた重要な施策として、デジタル人財育成を位置づけています。
育成プログラム
中期DX戦略〈2024-2026〉の重点施策である「人財の育成・採用」の一環として、当社は「シミズ・デジタル・アカデミー」を2024年に開校しました。
本アカデミーでは、従業員のデジタルリテラシー向上と、データ・デジタル技術を活用した業務変革や新規ビジネス創出を牽引するDXコア人財の育成を目的とし、目的やレベルに応じた3つのステップで体系的な育成に取り組んでいます。(下図参照)
DXコア人財育成プログラム
お客様や社会の課題を探究し、新たなソリューションを企画・実現する「DXプロデューサーコース」、データやAIなどを活用し、業務の変革に向けたシステム化を実現する「DXテクニカルプランナーコース」、デジタル専門知識を有し、システムをデザインする「ITテクニカルプランナーコース」の3コースで育成を進めています。2024年度から2026年度の3年間で120名育成し、全部門に配置することを目標に掲げ、取り組みを進めています。
DXプロデューサー
コース
- 既存ビジネス
- 新規ビジネス
DXテクニカル
プランナーコース
- データサイエンティスト
- AI/IoTエンジニア
- ノーコード・ローコード開発
ITテクニカル
プランナーコース
- セキュリティスペシャリスト
- ソフトウェアエンジニア
- ネットワークスペシャリスト
NOVARE Academy
シミズグループの人財がものづくりの原点に立ち返り、事業の根幹である「品質」と「安全」を徹底的に追求できるよう、NOVARE Academyを系統別専門教育を下支えするプラットフォームとして位置付け、実践的な教育プログラムを展開しています。各人のスキルに応じた研修プログラムを用意して段階的に能力向上を目指しています。
品質教育の取り組み
実物大モックアップや最新のデジタル技術を活用した「見て・触れて・やってみる」体験型研修を重視しています。鉄骨品質管理、超音波探傷検査、高力ボルトの本締め体験など、現場に直結する実践的プログラムを通じて、技術者一人ひとりが品質への高い意識と自律性を身に付けています。また、過去の重大不具合事例を教材として活用し、再発防止と品質文化の継承を図っています。
安全教育の強化
危険体感型プログラム、リーダーシップ研修、VRを活用した災害シミュレーションを組み合わせ、現場での安全意識と指揮力を強化しています。また、円滑なコミュニケーションにより、心身ともに安心して働くことができる職場環境の実現にも取り組んでいます。
部門横断型教育の推進
建築・土木・設備・設計など、部門を横断した教育を推進し、多様な分野の技術者が協働して課題解決に取り組む場を提供しています。特に「デジタルラーニングゾーン(DLZ)」では、BIMやXR技術を活用したデジタル施工管理・現場シミュレーションを試行し、現場の知恵とノウハウの継承・共有を促進しています。
グループ全体への展開
NOVARE Academyは、グループ会社および全国の派遣社員の技術研修拠点としても機能し、グループ全体の技術力向上に寄与しています。私たちは、NOVARE Academyを通じて清水建設の「ものづくりの魂」と「絶えざる革新志向」を次世代に継承し、持続的成長と社会貢献の実現を目指していきます。
建設業全体への貢献
建設業の魅力を伝えるために、全国の中学・高校生、大学生を対象に見学会や授業の支援を行い、建設業を目指す人財の拡充に寄与しています。
また建設に係わる他社向けにも研修を提供し、建設業全体のレベルアップに貢献しています。
| 本社からの来館者 | 2,633人 |
|---|---|
| 支店からの来館者 | 401人 |
| グループ企業来館者 | 572人 |
| 全国社員研修参加者 | 3,706人 |
(2025/3/31時点)
イノベーション人財育成プログラム「NOVARE Boot Camp」
2025年より、事業競争力の強化とイノベーション力の向上を目指し、新たな人財育成プログラム「NOVARE Boot Camp」を始動しました。本プログラムのコンセプトは「Thinker to Doer(考えるだけの人から、自ら実践する人へ)」。全社公募により選抜された30名の精鋭たちが、イノベーション創出に必要なマインドセットとスキルセットを実践的に学びます。
リアルな洞察に基づいた“顧客起点”のアイデア創出
プログラムはオンラインと対面を組み合わせた全12日間の構成です。
まずは参加者自身が取り組むテーマの探索からスタートし、「顧客は誰なのか」「その顧客が抱える課題は何なのか」を徹底的に深掘りします。机上の空論に終わらせないため、実際に顧客インタビューを行い、現場でのリアルな洞察に基づいた“顧客起点のイノベーションアイデア”を検討していきます。
多様な精鋭たちが切磋琢磨する場
参加者は所属部署や年齢も多岐にわたり、第一線で活躍する現場所長や海外勤務のメンバーなど、多様なバックグラウンドを持つ社員が集結しています。講義やグループワーク、そして自身の取組テーマに関する個人ワークを通じて、全社のイノベーションをリードする気概を持つ人財への成長を支援しています。