完成予想パース。右がオフィス棟(4-2街区)、左がホテル棟(4-3街区)
タワーマンションが立ち並び、新市場の移転も間近に迫った話題の街、江東区・豊洲。
シミズは1985年から30年以上にわたって、この地の開発に力を注いできました。
そして2018年6月、その集大成とも言えるプロジェクト、大規模オフィスビルとアーバンリゾートホテルを核とする一体複合開発「豊洲六丁目4-2街区・4-3街区」が、東京都の都市計画として決定しました。2019年春の着工、2020年度内の竣工を目指しています。
進化を続ける豊洲で新たなまちづくり
将来の発展を願い、「豊かな洲となるよう」命名された豊洲。その歩みに寄り添うように、シミズはまちづくりに貢献してきました。近年では、2018年10月に開業を控える「豊洲新市場」や、44階建てのタワーマンション「SKYZ TOWER&GARDEN」など、豊洲六丁目の工事を手掛けています。
この土地の魅力は、東京駅から直線距離にして約4kmという近さにありながら、東京湾を望む広々とした空間が残されていること。「進化を続ける豊洲で新しいまちづくり」を合言葉に、シミズの社内各部署が連携し、豊洲六丁目4-2街区・4-3街区プロジェクトを推進しているのだと、投資開発本部の石川 浩己、森下 慶一、西川 宙は語ります。
計画概要
所在地 | 東京都江東区豊洲六丁目 | |
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オフィス棟(4-2街区) | ホテル棟(4-3街区) | |
敷地面積 | 約16,170m2 | 約 8,300m2 |
用途 | オフィス、店舗、交通広場、駐車場 | ホテル、店舗、駐車場 |
構造・規模 | S造(免震構造) 11F-PH1 | S造 14F-PH1 |
延床面積 | 約84,000m2 | 約32,000m2 |
事業主 | 清水建設株式会社 | |
設計施工 | 清水建設株式会社 |
都内随一のスペースを活かしたクリエイティブオフィス
今や、企業がオフィスに求める要望は千差万別です。今回建設するオフィスビルは11階建てで、1フロア約2,000坪を誇る広大なスペースを有します。室内は自由度の高いレイアウトプランが可能であり、多様な企業を受け入れられる柔軟性を備えています。
また、恵まれた景観を臨むバルコニーを設置し、飲食ができるパントリーの設置も可能とするなど、共有空間を充実させています。フロア中央には、最上階まで吹き抜けの階段を配置し、自然な明るさと開放感を演出。日本のオフィスビルでは先例の少ない「WELL認証」※1の取得も視野に入れています。こうした働きやすい環境づくりは、企業の人材獲得にも役立つでしょう。
さらに、3、9、11階は天井高を3.5mと高くし、11階の一部には天井高6.0mもの大空間を備えています。これにより、研究開発施設やテストキッチン、ショールームやスタジオなど、さまざまな用途に対応可能です。
「多彩な企業が集まることで、企業の枠を超えた偶発的なイノベーションが期待できます」と語る担当者たち。
「多様性・機能性・快適性」に満ちたこのオフィスビルは、新しい働き方を志向する企業にとって、魅力あふれるワークプレイスとなるに違いありません。
- ※1WELL(The WELL Building Standard)認証制度…ウェルネス(健康や快適性)に焦点を当てた世界初の建物・室内環境評価システム。
米国DELOS社が創設した。空気、水、栄養、光、フィットネス、快適性、心の7領域・約100項目で建物および室内環境を評価し、そのレベルに応じてプラチナ、ゴールド、シルバーの認証が付与される。
都会と自然の魅力が共存するアーバンリゾートホテル
一方、エリア最大規模となる500室超を備えたホテルは、水辺と緑に囲まれた豊洲の自然と、勝どきや銀座といった都市の眺望を楽しむことができるのが最大の魅力です。
客室は、スタンダードで20m2以上、スイートルームは40~50m2とゆったりくつろげる広さを有し、最上階には大浴場の併設も予定しています。ビジネスにもレジャーにも対応できるアーバンリゾートホテルであり、「多彩な人で賑わう場をつくりたい」というまちづくりのコンセプトを叶えます。
すべての人が安心して楽しめるまちに
街区全体では、ユニバーサルデザインに対応し、あらゆる人が自由に楽しめるまちを目指しています。もちろん、安全面も心配ありません。実は豊洲エリア、江東区の避難場所に指定されるなど、堅牢な防潮護岸が整備されていて、高潮や津波による被害の不安がありません。また、ハザードマップを見ると、大雨時にも浸水被害のない場所であることが分かります。
さらに、オフィスビルとホテルに隣接する「東京ガス豊洲スマートエネルギーセンター」からの熱供給を活用するとともに、オフィスビル内に設置するコージェネレーションシステムの一体運用により、ecoBCP対応で平時の省エネと有事の事業継続を両立します。
さらなる発展に向けた多様な交通インフラ
より多くの人がこの地を訪れるようになった時の交通インフラも計画されています。
まず、本開発の目玉の一つとなるのが、オフィスビルとホテルの間に設けるバスターミナル。東京都心や近郊からのルートはもちろん、将来的には成田や羽田からのエアポートバスも整備する計画です。
また、既に豊洲を通る地下鉄新線も計画されています。人口が増え続ける臨海部と銀座とを結ぶ地下鉄が開通すれば、文句なしの利便性と言えるでしょう。
さらに、運河に面した立地を活用した船着場も誘致中です。実現すれば、観光やビジネスユーズなど、さまざまな水上ルートが考えられます。
空港や駅、港から多様な人が集う、将来の豊洲の賑わいが目に浮かぶようです。
豊洲の可能性を信じ、約30年前からまちづくりを手掛けてきたシミズ。東京の新たな顔づくりという壮大な計画は、いよいよクライマックスに向けたスタートを切ろうとしています。
記載している情報は、2018年7月26日現在のものです。
ご覧になった時点で内容が変更になっている可能性がございますので、あらかじめご了承ください。