地域に密着した海外展開

スマートイノベーションカンパニーを目指して ―北米

スマートイノベーションカンパニーを目指して ―北米

地域に密着した海外展開 スマートイノベーションカンパニーを目指して ―北米

日本圧着端子(J.S.T.)米国生産センター/ペンシルバニア州

北米に進出して半世紀。清水建設は今日まで多くのお客様に支えられ、歩みを進めてきました。現在はジョージア州アトランタに統括法人シミズ・アメリカ社の本社を構え、米国とメキシコにおいて、建設事業、プラントエンジニアリング事業、投資開発事業を展開しています。この地での当社の足跡と今後の展望について紹介します。

お客様とともに米国へ進出(1950年代~1980年代前半)

1958年、当社は設計協力を契機に、米国に進出します。1962年にはサンフランシスコに駐在員を派遣、1966年にニューヨークに駐在員事務所を開設しました。
1980年代に入ると日米の貿易摩擦が過熱し、日本企業の米国進出が増加します。多くの企業が足掛かりとしたのが西海岸であったことから、当社は1981年、ロサンゼルスに現地法人シミズ・アメリカ社を設立。電気・電子部品や半導体関連のお客様を中心に、カリフォルニア州、オレゴン州、ワシントン州で、たくさんの工事を請け負いました。
1983年には、東部の拠点としてシミズ・アメリカ社ニューヨーク支店を開設しました。

ワシントン大学植物園茶室/ワシントン州
(設計協力・組立技術指導1959年)

日系企業の建設ラッシュ(1980年代後半~1990年代前半)

1985年のプラザ合意以降、貿易摩擦への対応、為替リスクの回避、情報収集等を目的として、日本企業の北米進出が一気に加速しました。
それまでの西海岸に加えて、ニューヨーク州等の東海岸や、ジョージア州、ノースカロライナ州等の南東部へ進出するお客様も増え、日系の学校法人も進出するなど、にわかに日系企業の建設ラッシュともいえる活況が訪れます。当社もお客様のニーズに合わせて、各地に足場を築いていきました。

エプソンポートランド工場/オレゴン州(1986年)
慶應義塾ニューヨーク学院/ニューヨーク州(1990年)

南東部中心の事業展開(1990年代後半~)

1990年代後半になると、自動車関連企業のお客様を中心に、南東部や南部に生産拠点を整備する動きが本格化します。
1999年、シミズ・アメリカ社の本社機能をロサンゼルスからニューヨークに移しましたが、2000年には南東部ジョージア州アトランタへと移転。以来今日まで、同州周辺及び南部テキサス州を軸に、事業活動を展開しています。

セキスイS-Lecアメリカ工場/ケンタッキー州(2007年)
豊田自動織機TICA工場/ジョージア州(2013年)

メキシコへの進出

当社のメキシコ事業は、1987年、セイコーエプソンがファーレス市に眼鏡レンズ工場を新設する際、シミズ・アメリカ社がサポートしたことに始まります。その後1993年、北西部バハ・カルフォルニア州のティファナに拠点を設立し、設計施工体制を確立しました。
2012年には、オフィスを中部ケレタロ州に移転。現在は、バヒオ地域の自動車関連企業の生産施設を中心に、メキシコシティ、ハリスコ州、ヌエボ・レオン州等、幅広い地域で事業を展開しています。

阪和興業コイルセンター(2019年)
日本メキシコ学院幼稚舎(2021年)

グローバル企業とともに

近年では日系企業以外のお客様からの引き合いも増えてきています。米国で一般的な発注形態であるCM(コンストラクション・マネジメント)方式のプロジェクトにも対応し、ICTを活用した経済的な設計や予算・工程管理等を行いながら、お客様に寄り添ったサービスを提供しています。

GitiタイヤUSA工場/サウスカロライナ州(2016年)
GitiタイヤUSA工場/サウスカロライナ州(2016年)

お客様のベストパートナーを目指して

これまで当社は米国やメキシコで、生産施設や研究施設の建設、オフィスや店舗の内装等、300を超えるプロジェクトを手掛けてきました。現在は、建設事業のみならず、不動産投資・エンジニアリング等の事業活動にも取り組んでいます。
M&Aによる事業分野の拡大も図っています。2020年、ノースカロライナ州のエンジニアリング会社「ペリゴン・インターナショナル社」を子会社化。次いで2025年には、ニューヨーク州を拠点とする改修・内装工事会社「クロス・マネジメント社」を子会社しました。
さまざまなビジネスが躍動する北米は、今後も当社にとって非常に重要な市場です。お客様の多様なニーズに応えるベストパートナーを目指し、シミズはこれからも、北米での事業活動に力を注いでいきます。

カネカMSA工場/テキサス州(2008年)
リッテンハウスローアパートメント/ペンシルバニア州(2022年取得)
ペリゴン社による3Dプラント設計

記載している情報は、2025年5月21日現在のものです。
ご覧になった時点で内容が変更になっている可能性がございますので、あらかじめご了承ください。

おすすめ事業トピックス