ヒ素汚染土壌浄化技術
技術の概要
本技術は、自然由来のヒ素汚染土壌を浄化する技術です。
従来、自然由来ヒ素汚染土壌を浄化する際は、粗粒分とそれ以外(細粒分+微細粒分)にフルイ等で分級し、細粒分と微細粒分を汚染土壌として場外処分していましたが、汚染土壌が大量であった場合、汚染土壌の運搬・場外処分に多大な労力とコストがかかっていました。
そこで、本技術では、汚染土壌に特殊薬剤を添加してヒ素を抽出し土壌のヒ素濃度を低減したあと、フルイ等で粗粒分土砂を分級し取り除くとともに、残りの細粒分+微細粒分を含む汚染土を、さらにデカンタ分級して、ヒ素濃度が高い微細粒分土砂のみを汚染土壌として回収します。粗粒分・細粒分は基準値を満たした健全土として再利用でき、浄化処理が必要な土砂は微細粒分のみとなるので、運搬・場外処理が必要な土砂が大幅に減量されます。
ヒ素濃度が高い微細粒分と抽出させたヒ素が含まれる泥水は、凝集沈殿処理を経て、高濃度のヒ素を含むスラッジはフィルタープレスによって脱水・回収し、汚染土壌として管理型処分場で処理します。本技術により、汚染土壌を最大で9割減容化することができます。
シールド掘削工事時に本技術を適用する場合は、シールドの掘削泥水を土砂と泥水に分離する地上処理施設に浄化設備を組み込むことで、浄化設備のための用地確保を別途必要とせず、シールドの掘進に合わせた土壌浄化が可能となります。
浄化・減容化処理のフロー

微細粒分の分級装置

シールド掘削工事に本技術を適用した場合の処理施設

特許リスト
- 特許6391012「砒素汚染土壌の洗浄方法」(当社単独)
- 特許6497650「砒素汚染土壌の洗浄方法」(当社単独)
許諾に関する情報
- スラリー状の汚染土壌にアルカリ系処理剤を添加して砒素を抽出する工程と、抽出処理後の土壌の一部をデカンタ分級して、スラリー状の微細粒子分と分級点超の固形分とに分離する工程を含む土壌浄化方法。
- スラリー状の汚染土壌にアルカリ系処理剤を添加して砒素を抽出する工程と、土壌を粗粒分とそれ以外に分級する工程と、粗粒土はpH調整を経て浄化土とする工程と、粗粒分以外の土壌をサイクロンで分級し、微細粒子分を凝集沈殿処理した後フィルタープレスすることで脱水ケーキ状に形成する工程を含む土壌浄化方法。
許諾条件
200万円/年
想定されるライセンシー
- ゼネコン
- 専門工事会社(協力会社・設備工事会社)
ニュースリリース
なし