公共資産に設置した水上式ソーラーで電力供給を開始

~横浜市の再エネ化に貢献~

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2025.11.05

清水建設(株)<社長 新村達也>は、再生可能エネルギー発電事業の一環としてこのほど、神奈川県横浜市内で雨水調整池を活用した水上式ソーラー発電事業を開始しました。本事業は、横浜市が再生可能エネルギーの導入拡大、地産地消の推進を目的に公募した「雨水調整池を活用したオフサイトPPA事業」に採択されたもので、横浜市が所管する湘南桂台第二雨水調整池(横浜市栄区)に総面積1,197m2の水上式太陽光パネルを設置し、年間134,000kWhの電力をみなとみらい21地区に供給します。需要家への電力小売は100%出資子会社のスマートエコエナジー(株)<社長 長澤幹央>が担当、事業期間は20年を予定しています。

脱炭素社会の実現に向け再生可能エネルギーの導入が進むなか、国内では太陽光発電に適した土地を確保するのが難しくなりつつあり、太陽光パネルの新たな設置場所として雨水調整池の活用が模索されています。自治体が所管する調整池を民営の太陽光発電所として有効活用することで、自治体は電力使用の脱炭素化を促進でき、公共資産の維持管理コストの削減等のメリットも享受できます。本事業では、当社が横浜市から当該調整池の占用許可を受けてオフサイトPPA事業を展開するとともに、災害時の非常電源確保など地域への貢献を果たします。

本事業で活用する水上式太陽光パネルは、浮力を持つフロート式の架台上に太陽光パネルを敷設したもので、調整池内の水位が変動した際のパネルの水平移動を抑制するため、フロート架台と調整池の底盤をワイヤーで緊結しています。本事業は、国内では例が少ない、公共資産を活用した水上式ソーラー発電事業であり、平時は渇水状態にある調整池を発電場所に選定していることも事業の特色です。これにより、水を常時貯えた調整池と比べて発電設備の施工効率が高まり、設置コストを約5%削減できました。

当社は、グループ環境ビジョン「SHIMZ Beyond Zero 2050」にかかげたカーボンニュートラル施策の一環として、再エネ電力の創出に取り組んでいます。2025年10月現在、44箇所の発電所を所有しており、総発電容量は100.8MWです。今後も、水上式ソーラーの発電能力を高めるべく検証を進め、脱炭素化と持続可能な社会の実現に寄与していく考えです。

≪参 考≫

スキーム図

水上式ソーラー発電のスキーム図

現場設置状況

ソーラーパネルの現場設置状況の写真

発電所概要

  • ソーラーパネル
    発電容量:138kW(575W/枚×240枚)
  • パワーコンディショナー
    出力:49.5kW(4.95kW×10台)

以上

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