建設現場から排出された廃プラスチックをカラーコーンにマテリアルリサイクル

~スタートアップ「TBM社」と協業し、サーキュラーエコノミーを推進~

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2024.11.27

清水建設(株)<社長 井上和幸>はこのほど、サーキュラーエコノミーへの貢献を目的に、建設現場から排出された廃プラスチックをリサイクルしてカラーコーンを製作し、竣工後の建物や他の建設現場で再利用するマテリアルリサイクルの取り組みに着手しました。

この取り組みは、2022年度に実施した当社主催のアクセラレータープログラム「SHIMZ NEXT」でパートナー企業の1社に選定した(株)TBM<代表取締役 CEO 山﨑敦義>との協業プログラムとして推進するものです。初弾として、神奈川県相模原市内の物流施設の建設現場で使用した外壁保護フィルムの残材から500個のカラーコーンを製作。当該施設のほか、当社の建設現場やイノベーション拠点「温故創新の森 NOVARE」での再生利用を始めています。

当社は、グループ環境ビジョン「SHIMZ Beyond Zero2050」の中で、「脱炭素社会」「資源循環社会」「自然共生社会」の実現に貢献すべく、2050年までに自社活動による負の影響をゼロにするだけでなく、お客様や社会にプラスの環境価値を積極的に提供していくこと(Beyond Zero)を目指すべき姿として掲げました。資源循環社会の実現に向けては、建設廃棄物やオフィス廃棄物など自社事業による廃棄物の“最終処分量ゼロ”、建設資材の再生材料化など施設のライフサイクルにわたる資源循環の実現を目指しています。

今回、リサイクル対象としたプラスチックについては、2022年4月にプラスチック資源循環促進法が施行されるなど、廃材の再生利用が強く求められるようになっています。一方、建設現場から排出される廃プラスチックのリサイクルでは、廃棄物を焼却して熱エネルギーを回収するサーマルリサイクルに取り組むケースが多く、廃棄物を新たな製品の原料として再利用するマテリアルリサイクルは十分に進んでいないのが現状です。

今回の取り組みで協業する(株)TBMは、国内最大級のマテリアルリサイクルプラントの運営や廃プラスチックの回収、再生プラスチックの販売等を手掛けるスタートアップ企業で、2021年から取り組んでいる再生材等のマッチング事業の取引実績は、年間約3.4万t(2023年度)に達しています。本取り組みでは、当社の建設現場から排出された外壁保護フィルムの残材を回収してTBM社が運営するリサイクルプラント「横須賀サーキュラー工場」に運搬。ペレット化したフィルム材と一般的な再利用プラスチックを混合して100%リサイクル材由来のカラーコーンを製作しました。

今後、多様なプラスチック廃棄物を対象にマテリアルリサイクルを推進し、建設現場発のサーキュラーエコノミーの促進に注力していく考えです。

以上

≪参 考≫

廃プラスチック・マテリアルリサイクルのフロー

廃プラスチック・マテリアルリサイクルのフロー

株式会社 TBM

所 在 地 東京都千代田区有楽町1-2-2 15F
代 表 者 山﨑 敦義
設 立 2011年8月
事業内容 環境配慮型の素材開発及び製品の製造、販売、
資源循環を促進する事業等

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