2024.03.05
清水建設(株)<社長 井上和幸>が東京都江東区内に開設したイノベーションと人財育成の拠点「温故創新の森 NOVARE」において、歴史資料展示施設「NOVARE Archives(清水建設歴史資料館)」がこのほど完成し、移築工事を終えた「旧渋沢邸」と併せて、本年4月から順次、見学者の受け入れを開始します。これにより、「温故創新の森 NOVARE」では、昨年9月に運用を開始した情報発信・交流施設「NOVARE Hub」、研究施設「NOVARE Lab(技術研究所潮見ラボ)」、体験型研修施設「NOVARE Academy(ものづくり至誠塾)」を含めた全5棟が完成し、施設全体の一体運用が始まります。
このほど完成した「NOVARE Archives」は、「挑戦のシミズ」を展示コンセプトとする当社歴史資料の展示施設で、社会の発展とともに歩んだ日本近代建設業の挑戦の歴史を学び受け継ぐ場、新たな価値を創造する人財育成の場となることを目指しています。館内には、初代清水喜助が1804(文化元)年に神田鍛冶町で創業した時代から受け継いできたさまざまな歴史的資料や当社が手掛けた建築作品の模型等を展示しています。
「旧渋沢邸」は、明治期に当社の相談役を務めた渋沢栄一と子、孫、曽孫が四代にわたり暮らした住宅です。当社の二代清水喜助が設計施工を手掛け、1878年に完成した木造建築を母屋とし、その後、洋館等の増築を経て現在の姿に至っています。当初の建設地は深川福住町(現在の江東区永代)でしたが、2度の移築を経て1991年から青森県上北郡六戸町で保存されていた建物を当社が譲り受け、江東区潮見に再移築しました。2024年1月には「旧渋沢家住宅」として、江東区指定有形文化財に指定されています。
両施設は、「温故創新の森 NOVARE」において、創業以来のものづくりの原点に立ち返り、「進取の精神」で常に新しい時代への挑戦を続けた先人たちによるイノベーションの歴史に触れる場として、本年4月から社内研修やNOVARE来館者向け見学施設としての運用を開始します。
当社は今後、用途の異なる全5棟を一体的に運用し、レジリエント、インクルーシブ、サステナブルな社会の実現、さらには50年先、100年先を見据えた社会の発展に貢献できる人財を育成していきます。
以上
≪参 考≫
NOVARE Archives(清水建設歴史資料館)
構造・規模 | RC造一部鉄骨造 3階建て 建築面積1,481m2 延床面積3,457m2 |
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<外観>
<内観>
旧渋沢邸
構造・規模 | 木造 2階建て 建築面積921m2 延床面積1,204m2 |
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建物の変遷
1878(明治11)年 | 深川福住町(現江東区永代)に木造2階建新築 |
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1908(明治41)年 | 深川から三田綱町(現港区三田)へ移築 |
1930(昭和5) 年 | 洋館部分等増改築 |
1947(昭和22)年 | 渋沢家から国に物納 大蔵大臣公邸、三田共用会議所として使用 |
1991(平成3) 年 | 三田から青森県上北郡六戸町へ移築 |
2019(平成31)年 | 当社が取得 六戸町からの部材収去が完了 |
2020(令和2) 年 | 「旧渋沢家住宅(部材)」として 江東区指定有形文化財(建造物)に指定 |
2023(令和5) 年 | 東京都江東区潮見への移築工事が完了 |
2024(令和6) 年 | 「旧渋沢家住宅」として 江東区指定有形文化財(建造物)に指定変更 |
<外観>
<内観>
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