延床10万㎡以上の大規模商業施設に初のZEB Ready認証

~イオンモール豊川で省エネ設計を追求~

  • 省エネ

2023.07.28

清水建設(株)〈社長 井上和幸〉の設計施工により開業した大規模商業施設「イオンモール豊川(愛知県豊川市)」について、(株)東京建築検査機構から建築物省エネルギー性能表示制度にもとづき「ZEB Ready」の認証が付与されました。10万m2を超える商業施設での同認証の取得は全国初であり、施設全体で54%の省エネルギーを達成し、年間のCO2排出量を約4,900t削減できる見込みです。

これまで、大型商業施設ではZEBの認証取得は難しいとされてきました。理由は、運用段階における招客、商品プロモーションを優先した施設運用により、膨大なエネルギー消費を伴うためです。例えば、高めの照明照度設定は単にエネルギーを消費するだけでなく、空調負荷にも影響し、エネルギー消費の負の循環を招きます。そこで、イオンモール豊川の設計にあたっては、事業者と協議して「脱炭素」への寄与を設計テーマの一つに掲げ、ZEB Readyの認証取得を目指しました。

エネルギー消費量を左右する大きな要因である建築、照明、空調、熱源の順にイオンモール豊川の特徴的な省エネルギー設計の例を示すと、建築としては屋上を外断熱仕様とし、すべての外部ガラスにLow-eガラスを採用することで高い断熱性能を確保。モールの照明についてはハイサイドライトから外光を採り入れ照明照度を抑制。空調については商業施設としては珍しく自然換気を積極活用。加えて、AIカメラにより人の動きを分析し、換気・空調制御に反映。また、熱源にはコージェネレーション設備、高効率熱源機、地中熱チラー、モール内の食品ゴミによるバイオガス発電、太陽光発電などを採用しました。

イオンモール豊川は、鉄骨造3階建て、延床11万3千m2の中京圏最大級の商業施設で、当社の設計施工により2021年12月に着工、この4月4日に開業しています。当社は今後、大規模商業施設の事業者にも徹底した省エネルギー設計を提案することで案件受注に結びつけるとともに、脱炭素の取り組みを加速させます。

以上

≪参 考≫

イオンモール豊川の竣工写真

イオンモール豊川の竣工写真

省エネルギー設計の概要図

省エネルギー設計の概要図

イオンモール豊川建築概要

発 注 者 イオンモール(株) 三菱UFJ信託銀行(株)
所 在 地 愛知県豊川市白鳥町兎足1番16
構造・規模 鉄骨造、3階建て、延床面積113,000m2
店舗面積63,000m2、駐車台数3,000台
設計・施工 清水建設(株)
工   期 2021年12月20日~2023年3月末
開 業 日 2023年4月4日

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