2023.04.13
清水建設(株)<社長 井上和幸>はこのほど、需要が増加している既設高速道路の床版取替工事にかかわるサプライチェーン強化策の一環として、約2億円を投じ、プレキャストコンクリート製品の製造・販売を手掛ける100%子会社、(株)エスシー・プレコンの本社工場(千葉県流山市)内にプレストレストコンクリート(PC)道路橋床版専用の製造ラインを新設しました。今後、部材のグループ内製化を通じて、施工現場への安定的な部材供給や調達コストの低減を図り、既設高速道路の更新ニーズの過半を占める床版取替工事の受注拡大を目指します。
昨今、高度成長期に建設された高速道路が更新期を迎え、大規模更新工事の需要が増加しています。床版取替工事は、事業総額5兆円とされる高速道路更新事業の6割を占める主要工事であり、今後も継続的な工事発注が見込まれています。当社はこうした状況下、床版取替工事のサプライチェーンを強化するため、建築工事用のコンクリート2次製品を主に製造してきたグループ会社、(株)エスシー・プレコンが保有するPCa生産のノウハウとリソースを土木分野に展開し、PC道路橋床版専用の製造ラインを新たに整備したものです。
新設した床版製造ラインは、プレファブ鉄筋組立ラインと床版製作用ラインで構成し、床版製作用ラインには、PC鋼材に最大5,000kNの張力を付与できる緊張ジャッキ、打設後のコンクリート硬化を促進するボイラー式養生設備、床版搬出用の20t門形クレーンなどを配備しています。生産能力は、標準的なPC床版部材(縦12m・横2m・厚さ20cm・重さ12t程度)を生産対象にした場合、月産80枚を見込んでいます。現場に供給する床版部材の生産をグループ会社が担うことで、安定的な部材調達やよりきめ細かな品質管理が可能になり、調達コストについても約20%削減できる見込みです。
今秋から、エスシー・プレコンでのPC道路橋床版の生産を本格化し、神奈川県内で施工中の「東名高速道路 所領橋床版取替工事」への部材供給を開始する計画です。
以上
≪参 考≫
(株)エスシー・プレコン 会社概要
本 社 | 千葉県流山市おおたかの森西三丁目440番地 |
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代 表 者 | 代表取締役社長 笹原 文夫 |
設 立 | 1989年 |
資 本 金 | 1億円(清水建設100%出資) |
事業概要 | プレキャストコンクリート製品の設計・製造・施工・販売 |



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