2023年 年頭挨拶(要旨)

  • 経営

2023.01.04

清水建設株式会社
社長 井上 和幸

明けましておめでとうございます。年頭にあたり、従業員の皆さんに心掛けていただきたいこと、皆さんと一緒に実践していきたいことを2点申し上げます。

一つは、「収益力強化と労働環境改善にスピード感を持って取り組む」ということです。昨年は、建設資材価格の高騰が急激に進み、当社の利益水準にも影響を及ぼしました。業績の回復は喫緊の経営課題であり、グループ全体で健全な危機感を共有し、利益改善策の実行、採算を重視した営業・受注活動に注力する必要があります。他方、繁忙状況が続く中、2024年4月から適用される時間外労働時間の上限規制への対応も確実に進めていかなければなりません。残された時間は多くありませんので、検討に時間をかけ過ぎず、まずは実行し、必要に応じて軌道修正をしながら、業務プロセスの最適化を図ることが肝要です。4週8閉所を確実に計画できる適正工期の確保にも尽力する必要があります。そして、2024年問題への対応はゴールではなく、“働きがいと魅力あふれる職場づくり”に向けた通過点です。労働環境と仕事量のバランスも踏まえて、事業量の適正化と事業ポートフォリオの最適化を図り、確実な生産体制を構築していきます。

もう一つは、「自律性と多様性、チャレンジ精神を大切にして、企業変革に挑戦する」ということです。デジタル化の進展、気候変動の切迫化を受けて、DX、GXがグローバルなメガトレンドとなり、企業のビジネスモデルや産業構造も変革を迫られています。ダイナミックな環境変化に迅速かつ適切に対応し、変化をビジネスチャンスと捉えて企業の持続的成長につなげるためには、組織の一人ひとりが主体的に自ら考え、率先して行動を起こす必要があります。また、企業変革の原動力となるのは多様性とチャレンジ精神です。ダイバーシティ・エクイティ&インクルーション(DE&I)の価値観を皆で共有し、チャレンジ精神を持ってイノベーションの創出に果敢に挑戦していきましょう。

今年は、イノベーションと人財育成の拠点となる「(仮称)潮見イノベーションセンター」が竣工・開所を迎えます。オープンイノベーションを促進する世界に開かれたシミズの“出島”、さまざまなことにチャレンジできる“実験の場”として各施設を運用し、長期ビジョンで掲げた事業構造・技術・人財の3つのイノベーションをドライブさせていきたいと考えています。

以上

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