西アフリカ・コートジボワールで道路改良プロジェクトを受注

~アビジャン3交差点改良工事~

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2022.11.22

清水建設(株)<社長 井上和幸>はこのほど、西アフリカのコートジボワール共和国において、東亜建設工業(株)、JFEエンジニアリング(株)と共同企業体(JV)を組成し、日本政府の円借款による道路改良プロジェクト「アビジャン3交差点改良工事」を受注しました。受注金額は約130億円、工期は2023年1月から33カ月を予定しています。本工事は、当社がコートジボワールで手掛ける初の建設プロジェクトであり、当社にとって同国はアフリカにおける15番目の新規進出国となります。

本工事は、コートジボワール最大の経済都市・アビジャンの交通渋滞の緩和、交通利便性の向上、物流の改善を目的に、市内を横断する幹線道路・ミッテラン通り上の三つの交差点に高架橋を建設し立体交差化するものです。立体交差化の対象は、「警察学校前交差点」「リビエラ3交差点」「パルメリー交差点」の3カ所で、各交差点にアプローチ盛土部を含めてそれぞれ延長335m、460m、485mの連続鋼箱桁高架橋を架設します。取付道路も含めた道路施工延長はそれぞれ800m、800m、720mとなります。

アフリカ大陸の仏語圏に属するコートジボワールでは、1970年以降の旺盛な海外直接投資を背景に道路インフラの整備が進んだものの、その後の政治的混乱を受け、新規の道路建設や維持管理は停滞を余儀なくされてきました。西アフリカの経済活動のハブ機能を担う大都市圏・アビジャンでは、道路インフラの老朽化や未整備に起因する渋滞が慢性化し、都市化の進展に伴い急増した交通量に対応する質の高い交通インフラの整備が求められています。本工事により、特に混雑の激しい、アビジャン中心部と市民の居住地・リビエラ地区を結ぶミッテラン通りの3交差点が立体化されることで、各交差点の交通容量が約3割増加し、当該区間の通過時間が大幅に短縮される見込みです。

日本政府は、2022年8月に開催された第8回アフリカ開発会議(TICAD8)において、「共に成長するパートナー」としてアフリカの持続可能な開発を支援していく意思を表明しています。そうした状況下、日本政府が開発支援する経済回廊・西アフリカ「成長の環」の主要構成国であるコートジボワールでは、今後もODAによる継続的な支援が見込まれます。今回の工事受注を契機に、同国をはじめ、西アフリカ諸国、アフリカ大陸の仏語圏諸国での事業展開を強化していく考えです。

以上

≪参 考≫

工事概要

発 注 者 コートジボワール共和国 機材・道路維持管理省 道路管理公社
工事監理 オリエンタルコンサルタンツグローバル・アンジェロセックJV
設  計 清水建設・東亜建設工業・JFEエンジニアリングJV
工  期 2023年1月~2025年9月(33カ月)
工事概要 【警察学校前交差点】
 道路施工延長:800m(幅員48m)
 うち高架橋施工延長:335m(幅員22m)
【リビエラ3交差点】
 道路施工延長:800m(幅員49m)
 うち高架橋施工延長:460m(幅員22m)
 鋼製歩道橋:46mスパン 1カ所
【パルメリー交差点】
 道路施工延長:720m(幅員51m)
 うち高架橋施工延長:485m(幅員22m)
 鋼製歩道橋:41mスパン 1カ所
工事概要
パルメリー交差点完成予想図(提供:(独)国際協力機構)

パルメリー交差点完成予想図(提供:(独)国際協力機構)

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