インドネシアで土壌・地下水汚染浄化に向けた産学連携プロジェクトに着手

~国立バンドン工科大学と技術交流協定を締結~

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2022.06.27

清水建設(株)<社長 井上和幸>は、環境浄化エンジニアリング事業のグローバル展開に向けた施策の一環として、インドネシア最高峰の理系総合大学・国立バンドン工科大学と土壌・地下水汚染浄化分野での協力関係を構築し、6月17日、同大学ジャティナンゴールキャンパス(西ジャワ州バンドン市)で「土壌・地下水汚染に関するワークショップ」を共同開催しました。

当ワークショップは、当社とバンドン工科大学土木環境工学部が本年3月に締結した技術交流協定の一環として、インドネシアと日本の環境浄化技術や環境関連法制度に関する情報共有を目的に開催したものです。当日は、大学側からインドネシアが直面する有害廃棄物汚染の現状、当社側から日本国内で多くの処理実績がある自社の土壌・地下水浄化技術に関する情報をそれぞれ提示し、今後の協業に向けた意見交換を行いました。

ワークショップには、エドワン・カルデナ学部長をはじめバンドン工科大学土木環境工学部の教員・学生39名、当社エンジニアリング事業本部の土壌環境事業担当者9名、インドネシアで土壌浄化事業を手掛ける企業関係者4名に加え、インドネシア環境林業省のハルキ・アグスティナ有害廃棄物汚染地修復・緊急対応本部ディレクターがオンラインで参加。また、ベトナムのホーチミン工科大学、台湾環境省が後援する土壌・地下水浄化専門家組織「ReSAG」からそれぞれゲストスピーカーをオンラインで招き、環境汚染問題に対する両国の取り組みを紹介してもらいました。

インドネシアでは、石油・ガス採掘や原油の流出による広域の油汚染や、無許可の金掘削で使用される水銀による環境汚染が大きな社会問題となっています。同国政府は2018年に「危険有害廃棄物に汚染された土壌回復ガイドライン」を公布するなど、汚染土壌・地下水の浄化に向けた政策対応の強化を進めています。

当社は、インドネシアの土壌・地下水環境の改善に寄与すべく、バンドン工科大学の協力の下、当社が保有する土壌洗浄技術や土壌・地下水原位置浄化技術について、日本とは異なる土壌・地下水環境下での適応可能性の検証を進め、汚染エリアの環境改善プロジェクトの具体化を目指します。

以上

≪参 考≫

バンドン工科大学と当社のプロジェクト関係者(左から二人目がエドワン・カルデナ土木環境工学部長。ワークショップ後、技術交流協定書とともに撮影)
バンドン工科大学と当社のプロジェクト関係者
(左から二人目がエドワン・カルデナ土木環境工学部長。ワークショップ後、技術交流協定書とともに撮影)

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