中期デジタル戦略にもとづきデジタル化コンセプトを策定

~デジタルゼネコンを目指して~

  • 経営

2021.07.07

清水建設(株)<社長 井上和幸>はこのほど、中期デジタル戦略 2020「Shimz デジタルゼネコン」を構成する3つの柱「ものづくりをデジタルで」「ものづくりを支えるデジタル」「デジタルな空間・サービスを提供」の着実な推進・実現に向け、それぞれのデジタル化コンセプトを策定しました。

中期デジタル戦略 2020では、リアルなものづくりの知恵と先端デジタル技術により、ものづくりをデジタルで行い、リアルな空間とデジタルな空間・サービスを提供する建設会社を「デジタルゼネコン」と定義し、当社が目指すゼネコン像としています。3つの柱の推進・実現に向けたデジタル化コンセプトは、当社がデジタルゼネコンへの成長を遂げるための基幹事業・業務の在り方を示しています。

「ものづくりをデジタルで」のデジタル化コンセプトは建築事業と土木事業の在り方を示しています。共通点はプロジェクトの上流から下流の運用に至るまで一貫したデータ連携体制を構築し、デジタルなものづくりを目指すことです。例えば、上流段階では建築設計のコンピュテーショナルデザイン、土木ではCIMデータで構築するサイバー空間を利用した施工計画の検討、施工段階では建築・土木ともにデジタルデータを活用した施工の管理、ロボット化・自動化、部材製作の実践、下流段階にいたっては成果物である建物やインフラの機能・性能情報のデジタルデータ化、等を加速します。

エンジニアリング事業の在り方を示した「デジタルな空間・サービスの提供」のデジタル化コンセプトは、都市・建物デジタルツインの活用によるデジタルなサービスの提供を目指しています。これにより、顧客の資産価値向上、運営管理効率化、利用者の利便性・安全・安心の向上に貢献します。すでに、当社開発の大規模オフィスビル「メブクス豊洲(江東区豊洲六丁目)」や当社本社ビルの改修工事を手始めに、都市・建物デジタルツインの構築に必要な基盤・データプラットフォームや建物のオペレーティングシステム(OS)の実装が始まっており、今後、適用案件の拡大を図ります。

「ものづくりを支えるデジタル」のデジタル化コンセプトは、従業員がいつでもどこでも安全に業務を行うことができ、建築・土木のものづくりや空間・サービスのデジタル化をはじめとする全ての業務を支援するデジタル化基盤全体の在り方を示しています。現在、電子決裁推進やプロジェクトデータベースによる情報連携・データ活用による業務効率化、RPAやワークフローを活用した内勤管理業務の自動化・効率化に向け、業務プロセスの見直しと併せて、各種業務システムの連携やデータ連携を推進しています。また、これらのシステム群が全ての関係者に有効に活用されるためのインフラ基盤の構築を進めており、このインフラ基盤とデータマネジメント基盤、業務システム基盤が、ものづくり、ひいては中期デジタル戦略を支えるデジタル化基盤を構成します。

なお、こうしたデジタル化の取り組みが評価され、当社は2021年6月7日に経済産業省と東京証券取引所により「デジタルトランスフォーメーション銘柄 2021(DX銘柄 2021)」に選定されました。当社は引き続き、DX銘柄 2021に相応しいデジタル戦略を積極的に展開し、デジタルゼネコンとして日本の建設業におけるDXをリードしていく考えです。

以上

≪参 考≫

中期デジタル戦略 2020の概念図

中期デジタル戦略 2020の概念図

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