技能労働者の教育・訓練施設「清水匠技塾」を開設

~協力会社組織「兼喜会」と共に、担い手確保・人材育成を促進~

  • 経営

2020.08.05

清水建設(株)<社長 井上和幸>はこのほど、千葉県船橋市内に建設技能労働者を対象とした教育・訓練施設「清水匠技塾(しみず たくみぎじゅく)」を新設し、7月27日から運営を開始しました。

この施設は、建設現場に不可欠な技能労働者の確保・育成策の一環として開設したもので、運営は、当社の協力会社組織「兼喜会(かねきかい)」と共同で行います。受講者は主に兼喜会の会員企業から募り、新規入職時研修をはじめ、スキル養成訓練、多能工養成訓練、生産性向上ツールの操作訓練など、職歴・技能レベルに応じた教育・訓練カリキュラムを提供します。年間の施設利用者は延べ950名を想定しています。

建設技能労働者の高齢化が進む中、工事現場の生産体制を維持していくためには、新規入職者の確保とともに、適応・定着を図るための継続的な教育・訓練が不可欠です。当社はこれまで、兼喜会と連携して技能労働者の入職促進、入職後の教育・訓練に取り組んできましたが、この取り組みを強化・拡充していくため、専用施設を建設・運営することとしました。

清水匠技塾は、作業訓練棟と教室棟の2棟で構成され、延床面積は1,010m2です。作業訓練棟では、720m2の作業空間に研修用の各種機材を配置し、教育・訓練カリキュラムに応じた実技訓練を実施します。また、建設ロボットなど現場の生産性向上をアシストする各種ツールを使いこなせるオペレーターの育成、生産性向上ツールの改良検討の場としても本施設を活用します。教室棟の大会議室と中会議室では、新規入職時の導入教育や資格取得のための特別教育を行います。

カリキュラムの柱となる多能工養成訓練については、巻付け耐火被覆材(マキベエ)、OAフロア、ボード、ALC、床仕上げ、シート・クロスなど内装工種を中心に教育カリキュラムを設けています。多能工化は、繁忙工種の労働力補填、就労機会の増加による賃金増などのメリットをもたらします。また、高齢化した技能者は、作業負荷の低い工種に特化することで体力の低下を補うことができるので、就労可能期間が長期化します。

本施設は、現役の技能労働者のみならず、建設業を志す高校生やその保護者、教職員にも利用してもらうことを想定しています。将来の担い手候補に施設見学や体験学習の場を提供することで、建設業の魅力や人材育成に積極的な姿勢を訴求し、新規入職者の増加につなげていく考えです。

本施設で展開する協力会社との協業による入職者の確保・育成は、シミズグループのサプライチェーンの強化・拡充に直結するものです。このため、受講者の研修中の給与や、協力会社が派遣する講師への報酬も当社が負担します。当社と兼喜会は、本施設を拠点にシミズグループの建設事業を担う人材の育成を進め、建設業の社会的使命を果たしていく考えです。

以上

≪参 考≫

施設概要

名 称 清水匠技塾(英語名:TAKUMI TRAINING CENTER)
所在地 千葉県船橋市潮見町37-2
規 模 <教 室 棟> 地上2階建て、延床面積290m2
<作業訓練棟> 平屋建て、延床面積720m2
外観と内観

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