「地域連携型農業」ビジネスに共同で着手

~高知県に合弁の農業関連事業会社を設立~

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2019.11.01

清水建設株式会社
農林中央金庫

清水建設株式会社<代表取締役社長 井上和幸>と農林中央金庫<代表理事理事長 奥和登>は共同で、地域連携型農業の事業化推進および、事業を通じた地域貢献を目的に、園芸農業生産日本一を誇る高知県において農業関係者が抱える課題解決に向けたソリューションビジネスを展開する「シミズ・アグリプラス株式会社」を11月7日に設立します。

この事業は、清水建設と農林中央金庫、高知県の3者が、高知県の園芸農業の振興と雇用の拡大を目指して2017年7月に締結した連携協定に基づくもので、その第一弾となります。この協定は、産業界と農林水産業者の架け橋としての役割を担う農林中央金庫が、生産者の所得向上を目指す取り組み推進の一環で、産地維持の課題を抱えている高知県での農業ビジネス参入を清水建設に提案したことが端緒になっています。

現在、日本の農業は、就農者の高齢化、減少に起因する耕作面積や収穫量の減少、耕作放棄地の拡大という大きな問題に直面しています。全国屈指の農業県である高知県も例外ではありません。連携協定は、こうした背景を踏まえ、企業の各種ノウハウを活かして農業経営の支援に取り組むべく締結したものです。3者は協定締結後、農林中央金庫のネットワークを活かし、高知県のJA・生産者と意見交換を重ねながら、新たな農業手法の事業化について検討を進めてきました。

その結果、事業の第一弾として、関係者から要望が最も多かったニラの出荷調整作業を機械化し、事業化することとしました。高知県のニラの出荷量は日本一で、国内全体の1/4程度を占めています。その一方で、出荷前に不要な外葉を取り除き(そぐり)、計量・結束をする出荷調整作業の負担が大きく、高齢化も相まって作業従事者の減少により産地維持が難しくなっていました。

事業化に先立ち、清水建設と高知県のJAが中心となり、2018年7月からそぐり作業の機械化に関する実証試験を継続実施し、2019年7月までに事業化の目途がついたことから、農林中央金庫と協議し、「シミズ・アグリプラス」の設立を決定しました。計画では、2020年4月にも、JA高知県 香美営農経済センター内に4ラインからなる「そぐりセンター」を設置し、出荷調整事業を開始します。処理量は、初年度200t、以後は年間270~280tを予定しています。

今後、「シミズ・アグリプラス」は、高知県内において出荷調整をはじめ各種農作業の課題解決に寄与する事業の拡大を目指すと共に、自社圃場による地元特産品の生産運営についても検討を進めていく考えです。

以上

≪参 考≫

シミズ・アグリプラス株式会社の概要

所 在 地 高知県香南市野市町大谷26
社  長 神成 篤司
事業内容 農産品の出荷調整受託事業、農産品の生産・販売等の農業関連事業
資 本 金 5,000万円(清水建設95%、農林中央金庫5%)
設  立 2019年11月7日(予定)
実証試験の様子
実証試験の様子

連携協定

清水建設、農林中央金庫、高知県の3者が、高知県の「第3期産業振興計画」の農業分野における「園芸農業の振興と雇用の拡大」の推進を目的に2017年7月に締結した協定。2社は、高知県・高知県のJA等との連携を重視し、企業と生産者が相互の強みを活かしながら地域の課題解決を図るビジネスモデルの構築を目指す。

本件に関するお問い合わせ先

清水建設株式会社
コーポレート・コミュニケーション部
TEL:03-3561-1186
農林中央金庫
総務部広報企画班
TEL:03-5222-2017

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