四国支店ビルが年間運用実績で“ZEB Ready”達成

~一次エネルギー消費量を標準建物比68%削減~

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2017.08.09

清水建設(株)<社長 井上和幸>の設計施工により2016年3月に完成した「清水建設四国支店ビル(香川県高松市)」が、稼働後1年間の運用実績において、経済産業省が定める省エネビル基準「ZEB Ready」に相当するエネルギー削減率を達成しました。当ビルでは、2016年4月から2017年3月までの年間一次エネルギー消費量を、標準的な仕様の建物と比べて68.7%削減し、計画時の削減率目標を5.5%上回る省エネルギー性能を実現しました。

清水建設四国支店ビルは、中小規模オフィスのZEBモデルビルとして計画された、4階建て、延床面積2,488m2の建物です。適用した省エネルギー技術は、省エネ性と快適性に優れる新放射空調システムをはじめ、自然採光、自然通風、地中熱の熱源利用、照明自動調光、太陽光発電等、多岐にわたります。

用途別の消費エネルギー削減率は、「空調・換気」が47%、「照明」が80%、「給湯・昇降機」が45%です。これらに、太陽光発電を利用した創エネルギーによる10.2%の削減量を併せ、全体で68.7%の削減率を実現したものです。コンセント負荷を除く単位面積当たりの一次エネルギー消費量は337MJ/m2・年となります。

運用2年目に入った17年4月から7月までのエネルギー消費量は、前年より低水準で推移しています。夏季・冬季の空調・換気設備制御について、前年の経験を踏まえた改善によるさらなる省エネルギー化を図ることで、今年度は基準仕様比70%超の年間削減率を実現する見込みです。

以上

≪参 考≫

1. 清水建設四国支店ビルの概要

所在地 香川県高松市寿町2-4-5
用  途 事務所
構  造 鉄筋コンクリート造(1階柱頭免震構造)
規  模 地上4階、建築面積759m2、延床面積2,488m2
工  期 2015年4月~2016年2月

2. ZEB Ready

再生可能エネルギーを除き、一次エネルギー消費量水準を基準一次エネルギー消費量 から50%以上削減した建物。

3. 新放射空調システム(S-ラジシステム・ライト)

当社が中小規模のオフィスビル向けに開発した新空調システム。天井内部に設置した冷却装置で生成する冷気の自然対流を利用して、金属製の有孔天井パネルを冷やして得られる天井面からの輻射効果と、孔から染み出す冷気により得られる対流効果により空調を行う。このシステムにより、省エネを図りつつ、静粛で、不快な気流がなく、温度ムラの少ない快適な室内環境を実現する。

四国最高性能の省エネビル「清水建設四国支店ビル」

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