建物維持管理支援システム「s-BMマスター」を開発

~設備管理台帳に建物情報を集約し、BM業務を効率化~

  • 建築
  • エンジニアリング

2017.04.19

清水建設(株)<社長 井上和幸>はこのほど、ビル管理(BM)事業を手掛けるグループ会社・(株)シミズ・ビルライフケア(SBLC社)と共同で、建物竣工後の維持管理業務の効率化を目的に、設備機器台帳をベースに建物情報を一元化した建物維持管理支援システム「s-BMマスター」を開発しました。現在、SBLC社がBM業務を受託している「京橋エドグラン」(東京都中央区、運営管理:日本土地建物(株))に本システムを導入しており、業務効率の向上に寄与しています。

建物竣工後の維持管理に伴い設備機器の状況確認が必要となった際、従来は、対象機器の情報を設備機器台帳や竣工図等から抽出した上で、関連する設備系統等を読み解く必要がありました。こうした作業には熟練を要し、相応の手間と時間もかかります。このため、不具合等の発生時に求められる迅速な初期対応が困難になってしまうという課題がありました。そこで当社は、設備機器台帳に、竣工図書や修繕・改修記録、維持保全計画等の電子データを連動させた建物維持管理支援システム「s-BMマスター」を開発しました。

s-BMマスターのベースとなるのは、空調・衛生・電気・建築設備機器のメーカー、型番、仕様などをリスト化した設備機器台帳です。s-BMマスターでは、これらの機器データに、BIMデータ、竣工図、製作図、取扱説明書、機器写真等の竣工データ、不具合対応記録や機器点検手順書、点検報告書、修繕履歴等の維持管理データを紐づけることで、日常管理や不具合対応時に必要な情報を効率良く、迅速に取得できるようになりました。例えば、緊急時に操作すべきダンパーの設置位置を確認する際、台帳画面の機器リストから該当機器を選択し、BIMデータの表示ボタンをクリックするだけで、当該機器や設備系統を色分け表示した3次元図面を即座に閲覧することができます。

今後、s-BMマスターをBM業務の効率化提案に活用し、BM受託の拡大を図ることで、建物の新築のみならず竣工後の維持管理も含めたライフサイクル全般にわたる建物サービスの提供に注力していく考えです。

以上

≪参考≫

「s-BMマスター」のシステム構成

ニュースリリースに記載している情報は、発表日現在のものです。ご覧になった時点で内容が変更になっている可能性がございますので、あらかじめご了承ください。ご不明な場合は、お問い合わせください。