超高層マンションの大規模修繕工事に相次ぎ着手

~受注急増、受注実績が30棟を突破~

  • 建築

2015.07.30

清水建設(株)<社長 宮本洋一>の子会社(株)シミズ・ビルライフケア<社長 采女正幸>はこのほど、50階建てクラスの超高層マンションの草分け「エルザタワー55(55階建て、埼玉県川口市)」をはじめとする超高層マンションの大規模修繕工事に相次ぎ着手しました。今年に入って着手した大規模修繕工事は16棟(7月末現在)、受注急増の兆しが見え始めた2013年以後の受注実績は21棟、2000年の1号案件からの受注実績は32棟を数えます。

大手建設会社による技術開発により、高さ100mクラスの超高層マンションの建設が可能になったのは1980年代の中盤です。超高層マンションは2000年前後から急増し、07年には竣工件数が100棟を超えました。14年までに竣工した超高層マンションの棟数は1千棟以上に達します。

集合住宅の場合、資産価値や機能・美観の維持のために、竣工後、概ね12年~15年間隔で、大規模な修繕工事を実施することが不可欠です。今後、大規模修繕の時期を迎える超高層マンションが確実に増加し、かつ定期的に大規模修繕を行うこと、請負金額が10億円超になる修繕工事もあることから、長期にわたり安定的なリニューアル市場を形成するものと期待されます。

エルザタワー55の大規模修繕工事は、エルザタワー55管理組合の発注、(株)東京建物リサーチ・センターの工事監理のもと、(株)シミズ・ビルライフケア社が施工を進めており、工期は2017年2月末までの2年間です。改修工事の範囲は外壁面、バルコニー、廊下、屋上等で、工事種目は外壁タイル補修、外壁洗浄、外壁塗装、外壁目地止水、ガラス手摺フィルム貼り、防水等となり、受注金額は約12億円です。

この工事には、超高層マンションの大規模修繕に求められるノウハウが集約されています。例えば、外壁面の凹凸(意匠)に対応でき、かつ強風下でも影響を受けにくい移動式昇降足場や居住者の生活域と工事の作業域を分離する動線計画、工費の約40%を占める仮設費用を抑制する計画技術など様々で、今後の超高層マンションの大規模修繕工事に活かせる工夫が随所に見られます。

(株)シミズ・ビルライフケアでは、清水建設(株)が長期ビジョンで掲げたストックマネジメント事業の強化方針を踏まえ、今後、年間10棟以上の超高層マンションの大規模修繕工事の受注を目指します。

以上

≪参 考≫

1.今年着工する超高層マンションの大規模修繕工事

名称 階数 棟数 所在地 工期
エルザタワー55 55 1 埼玉県川口市 2015.03.02~2017.02.28
晴海ビュータワー 50 2 東京都中央区 2015.03.16~2018.12.26
シティタワー高輪 35 1 東京都品川区 2015.04.01~2016.03.31
ウエルタワー深川 35 1 東京都江東区 2015.04.01~2015.05.31
エスタテラ湘南台 25 8 神奈川県藤沢市 2015.04.06~2016.03.31
エイベックスタワー浦和 31 1 埼玉県浦和市 2015.05.07~2016.04.30
ザ・ガーデンタワーズ 39 2 東京都江東区 2015.06.08~2016.12.27
パークタワー芝浦 29 1 東京都港区 2015.09.01~2016.06.30

2.(株)シミズ・ビルライフケア

  • 代表者代表取締役社長 釆女正幸
  • 所在地東京都中央区京橋二丁目10番2号 (ぬ利彦ビル南館)
  • 設立昭和61(1986)年4月1日
  • 資本金1億円
  • 株主清水建設株式会社(100%)
  • 事業内容
    • 建物及び付属設備の増改築・改修・新築工事の請負
    • 建物及び付属設備の各種調査・診断・解析・評価
    • 建物の増改築・改修・新築に関する企画・設計・監理
    • 建物の耐震診断及び耐震補強設計・監理 ・工事
    • 前項に関する国外における事業、など
  • 参考7月1日付で、シミズ・ビルライフケア社は、経営の合理化を目的に、(株)シミズ・ビルライフケア東海、(株)シミズ・ビルライフケア関西、(株)シミズ・ビルライフケア九州の3社を吸収合併しました。

3.大規模修繕工事中のエルザタワー55の外観

外壁に沿って移動式昇降足場のマストが並ぶ。
外壁の修繕は移動式足場上での作業がメインになる。

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