ホーチミン市で長大橋梁工事を受注

~橋長2,764m、ビンカイン橋~

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2015.06.09

清水建設(株)<社長 宮本洋一>とベトナムのビナコネックスE&C社で組成する共同企業体(以下、清水・ビナコネックスJV)はこのほど、同国ホーチミン市の南部に計画されている長大橋梁「ビンカイン橋」の架設工事を同国高速道路公社から受注、本日、請負契約を締結しました。受注金額は約207億円です。

ビンカイン橋は、ベトナム南部の物流の促進、ホーチミン市内の交通渋滞の緩和と将来の交通需増への対応を目的に計画されたものです。ホーチミン市とハノイ市を結ぶ南北高速道路の一部で、同市南部を東西に走るベンルック~ロンタイン高速道路区間(57.1km)に位置します。

規模は全長2,763.5m、最大幅員30.35m、うちニャーベー川を渡河する主橋梁部は橋長749.5m、最大支間長(橋脚間距離)375mの斜張橋となり、橋桁をPC鋼線で吊り下げる主塔の高さは155mに達します。主橋梁に通じる西側と東側のアプローチ(高架橋)部の橋長はそれぞれ1,202mと812m、主橋梁部を含む橋梁全体を支える橋脚数は33基にもなります。また、現地の軟弱地盤を克服するために、主塔の基礎には長さ63.5m、直径1.5mの長尺大口径の鋼管杭を144本(基礎1基あたり72本)打設します。

本工事では、これだけの物量を着工から47ヶ月という短工期で施工することが求められます。これをクリアするためには、施工の難易度が高い斜張橋部の橋桁の高速施工が不可欠になるため、移動作業車(コンクリート型枠装置)を用いた橋桁施工の効率化に取り組みます。現在の予定では、ビンカイン橋の施工が最盛期を迎えるのは2017年9月頃であり、橋桁を施工する14機の移動作業車が一斉に稼働している様子は迫力満点になるものと予想されます。

東南アジアにおいては今後ともインフラ工事の需要増が見込まれることから、当社は高度な技術力が要求される長大橋梁や高架橋、大規模なシールド・トンネルなどの工事受注を目指します。

以上

≪参 考≫

1.ビンカイン橋の工事概要

  • 工事名称南北高速道路建設事業(ベンルック-ロンタイン間)J1工区
    ビンカイン橋および取付け橋
  • 建設地ベトナム ホーチミン市南部郊外
  • 発注者ベトナム運輸省傘下 ベトナム高速道路公社
  • 設計・監理株式会社片平エンジニアリング・インターナショナル、
    大日本コンサルタント株式会社、
    株式会社オリエンタルコンサルタンツグローバル、
    Transport Engineering Design Incorporated(4社JV)
  • 資金源日本タイド円借款(STEP)
  • 施工者清水・ビナコネックスJV(70% : 30%)
  • 規模
    • (橋 梁)2,763.5m
      = 西側取付け橋1,202m+主橋749.5m+812m
    • (基礎工)場所打ち杭基礎φ1.2m/1.5m
      鋼管井筒基礎 φ1.5m、63.5m
    • (上部工)主橋‐3径間連続PC斜張橋(中央径間375m)
      西側‐4径間連続ラーメン箱桁橋+
      13径間連続ラーメン箱桁橋
      東側‐12径間連続ラーメン箱桁橋
    • (主 塔)H型主塔

2.完成予想パース

3.ビンカイン橋の概要図

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