博多FDビジネスセンター










設計担当者から

本建物の特徴は、足元周りの広く明るい公開空地と、上層部がせり出し、博多織を模した凹凸のある外装に集約されています。カーテンウォールについては、極限まで枠部分の幅を細くしたデザインと、水密、気密、耐震など各種性能の確保、清掃用のゴンドラガイドレールとを一体化させた機能の成立を目指し、生産技術本部の協力の下で検証を重ねて実現しました。建物の内外で一体感を持たせるため、エントランスホールと外構の床のパターンを連続させてレベルを揃えるなど、さまざまな工夫を凝らしました。
海外の建築デザイン事務所とのコラボでデザインを実現しつつ、品質、施工性、コストを確保するという、設計者として刺激のある良い経験をさせてもらいました。
施工担当者から

上層にいくにつれ、外壁が外側にせり出している特徴的なデザインのオフィスビル。建物の正面となる南側は7度、西側は2度傾いている形状で、鉄骨建方や外壁カーテンウォールの精度管理に苦労しました。カーテンウォールユニットの縦枠には溝が設置され、窓清掃用のゴンドラのレールにもなる仕様。異形ユニットもある中、設置位置が2、3ミリでもずれるとゴンドラがうまく降りなくなってしまうため、ゴンドラ製造会社と打ち合わせを重ね、事前の実大試験を行った上で本施工に臨みました。難度の高い工事でしたが、本支店の関係部署の協力と作業所員の頑張りにより、満足のいく建物をお引き渡しすることができました。
発注者 | 福岡地所株式会社、第一生命保険株式会社 |
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建築デザイン | シュミット・ハマー・ラッセン・アーキテクツ |
設計・監理 | 清水建設株式会社 |
工期 | 2021年11月〜2023年2月 |
構造・規模 | CFT造、S造 12F-PH1 |
延床面積 | 21,786m2 |
所在地 | 福岡県福岡市 |



