川西市立総合医療センター
設計担当者から
隣接する公園や周囲の里山とのつながりを重視し、「ガーデンホスピタル」をコンセプトに設計しました。多様なアクセス方法に対応するため、公園側をメインとして全方位に入口を設置。すべての個室からの眺望と患者への目配りの確保、看護師の動線短縮を実現するため、病室階に十字型の廊下を3本配したトリプルクロス病棟となっています。
最も苦労したのはさまざまな関係者との合意形成です。例えば看護動線は、2病院の看護師を追跡調査し、当社の看護動線シミュレーションシステムを活用してプランを提案。着工以降の打ち合わせは200回を超えました。より良い案を求め、チーム一丸となって全力を出し切ったと感じています。
施工担当者から
川西市の中心地に、地域の核となり高度な医療を担う急性期病院「川西市立総合医療センター」が完成しました。公共工事では珍しい基本設計からのデザインビルド方式の発注。計画初期段階から設計とつくり込み、施工性を考慮することで短工期化を実現しました。
ポイントは、建物中央の高層棟部分の躯体を建ち上げた後、それを囲む低層棟の工事に着手したことです。低層棟の敷地を重機設置や搬入スペースに活用したことで、高層棟の施工を効率化。さらに躯体工事時期の分割により、労務の平準化も実現しました。
発注者 | 川西市 |
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設計・監理 | 清水建設株式会社 |
工期 | 2020年10月〜2022年5月 |
構造・規模 | S造 9F-PH1 |
延床面積 | 36,619m2 |
所在地 | 兵庫県川西市 |