かほく市総合体育館

  • 建築
  • レジャー・スポーツ施設
  • 石川県
  • 2024年

設計担当者から

吉村 環紀

当建物は、「多様なアクティビティーと地域をつなぐアリーナ」をコンセプトに設計しました。南北のエントランスを結ぶ、通り抜け自由なスポーツモールを中央に配置。モールからさまざまな活動が見えるだけでなく、外からも見えるようにアリーナの四隅を三角形に切り取ってガラス窓とするなど、スポーツを身近に感じられる、地域に開かれた計画としました。市の基幹産業である繊維から発想した「紡ぐデザイン」で「かほくらしさ」を演出。特にモールでは仕上げや造作家具に斜めのラインを用い、繊維が紡がれるさまをつくり込みました。
設計時は、繊維会社との意見交換や中学生とのワークショップなど市民との共創活動を実施。オープニングイベントを楽しむ方々の様子に、公共施設を設計する喜びを感じました。

施工担当者から

柴田 朗

かほく市総合体育館整備・運用事業として、アリーナ、スポーツモール、トレーニングルーム、弓道場、柔剣道場から成る総合体育館が完成しました。既存の防球ネットを利用した「見せる現場」とし、施工中に多くの見学会を行うことで、市民の注目に応えました。
建物外周部は斜め柱のため、柱、梁という通常の手順では鉄骨建方が行えませんでした。社内で検討を重ね、地組みしたトラス梁を2列に組んだ足場で仮受けし、柱を斜めに差し込む手順に変更。その後、建物四隅から大空間の中央に向かって天井を施工し、最後のジャッキダウンまで高精度でトラス鉄骨を納めることができました。
苦労はありましたが、お客様や市民の期待に応えたい気持ちでやり切れたと思います。

発注者かほくPFIアリーナ株式会社
設計清水建設・山岸建築設計事務所設計共同企業体
監理安井建築設計事務所・山岸建築設計事務所共同企業体
工期2022年7月〜2024年2月
構造・規模S造 2F
延床面積8,837m2
所在地石川県かほく市
建物外観
コーナーウィンドー。アリーナ四隅をガラス窓とし、建物内の活動が見える
アリーナ。繊維をイメージしたデザインの構造体(斜格子のトラス、V字柱)
スポーツモール。トレーニングルームや柔剣道場の様子が見える、ストリートのような共用部
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