ヤマハ発動機 浜松ロボティクス事業所

  • 建築
  • 工場・研究所
  • 静岡県
  • 2024年

設計担当者から

長江 謙次

本計画は「多様な働き方を受け入れるオフィス空間とみせる工場が一体の職場環境づくり」をコンセプトに設計しました。建物正面とオフィス空間が西側に配置された既設建物の拡張で、増築側のオフィスも同方角に位置する計画。外装は西日対策の縦型ルーバーを提案し、日射遮蔽や風鳴りを検証して最適な形状と配置を実現するとともに、見る角度によって外観の表情が変わるインパクトのあるデザインとしました。大空間のオフィスはコワーキングスペースを充実させて働きやすい職場環境を目指し、工場は閉鎖空間とならないように見学用窓を豊富に設け、働く人々の姿が見えるよう工夫しています。設計開始から竣工まで2年半。
関係者が垣根を超えて協力、完成させた作品に携わることができ、良い経験となりました。

施工担当者から

齋藤 猛

主にマウンターと呼ばれる表面実装機を製造する工場の増改築を行いました。既設工場と増築部分の接続箇所は6カ所あり、中には約60mの幅でつながる所も。既設工場が工事場所と密接する中でも、その稼働を止めないことが必須で、お客様の生産動線の確保や調整、インフラの維持に十分配慮しました。また、現場ヤードが限られる敷地条件の下、南側の狭小スペースに全長200mの構台を設け、揚重などに利用する仮設計画を立案しました。
増改築ゆえの難しい条件が重なる工事でしたが、社内のさまざまなスペシャリストと知恵を出し合い、最善の策を検討。そして現場のメンバー全員で協力して形にすることができました。所員にもチームで成し遂げる達成感を感じてもらえていたらうれしく思います。

発注者ヤマハ発動機株式会社
設計・監理清水建設株式会社
工期2022年7月〜2024年9月
構造・規模S造 4F
延床面積34,252m2
所在地静岡県浜松市
増築部分の外観。延床面積は約1.6倍、生産面積は1.8倍に拡充された
カーテンウォールのディテール
工場の内部。見学者用窓を多く設けている
1階ロビー
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