暮らしを築く・社会を守る 高難度の競技場メインスタンドの鉄骨建方に挑む 新宮崎県陸上競技場建設主体工事(1工区)
宮崎県では、2027年に、第81回国民スポーツ大会、第26回全国障害者スポーツ大会が開催されることになっており、県内各地で、競技施設の建設が進んでいます。
当社と地元企業で組成する共同企業体は、大会のメインスタジアムとなる新宮崎県陸上競技場のメインスタンド、サイドスタンド南、北およびフィールドの施工に挑んでいます。
第一種公認陸上競技場
宮崎県都城市。県内第2の人口を擁する都市で、2027年開催の第81回国民スポーツ大会、第26回全国障害者スポーツ大会を見据え、新しい陸上競技場の建設が進んでいます。
観客収容人数は約1万5000人。日本選手権など、日本陸上競技連盟が主催する全国規模および国際的な大会に使用できる第一種公認陸上競技場です。当社と地元企業で組成する共同企業体は、メインスタンド、サイドスタンド南、北およびフィールドの施工を担当しています。
杭の支持層が傾斜
メインスタンドの杭は、場所打ちコンクリート杭と既製コンクリート杭を打設する仕様となっています。建設地は、南北に支持層が傾斜して深くなるという複雑な地層条件でした。そこで現場では、既製杭の支持層埋め込み長さを確実に確保するため、45カ所でボーリング調査を実施し、地盤の状況を詳細に調査。支持層のコンター(等高線)図を作成して、杭長を決定しました。
既製杭は、直径600 mm、杭長14~36mのものが177本、直径500mm、杭長13~36mのものが80本で計257本。3台の杭打機で約3カ月かけて打設しましたが、すべての杭が支持層に達したことを確認できました。
詳細な施工時解析を行い高難度の鉄骨建方を完遂
1400トンあるメインスタンドの大屋根鉄骨は、地上ヤードで大梁、小梁、母屋をユニット化し、溶接、塗装まで終わらせました。高所作業を最小限にすることで、安全と品質の確保を図ることができました。
大屋根鉄骨の施工は、ベントと呼ばれる仮設支柱で屋根の重量を仮受けし、ジャッキダウンして屋根を自立させる方法で行います。本社技術部門の支援の下、詳細な施工時解析を40回以上行い、その中から最適な鉄骨建方計画を立案しました。ジャッキダウン後に確認したところ、事前の解析値に近い精度を確保できていたため、後施工部分も問題なく完了させることができました。
現場代理人で工事長の池田一樹は、「作業所スローガンとして、『ワンチーム 匠の技を日本のひなた宮崎へ』を掲げています。お客様、設計者、協力会社と一丸となって、県民の期待を超える施設を引き渡したいと思います」と今後の抱負を語ります。竣工は2024年12月。安全第一で施工を続けていきます。
工事概要
- 建設地
- 宮崎県都城市山之口町花木2381-4
- 発注者
- 宮崎県
- CM
- プラスPM
- 設計・監理
- 佐藤・益田建築設計・工事監理業務共同企業体
- 工期
- 2021.12~2024.12
- 構造・規模
RC造、一部S造 4F
建築面積 14,741m2
延床面積 22,809m2
記載している情報は、2024年4月22日現在のものです。
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