吹き付けアスベスト劣化度診断
これまで、鉄骨造の建物などに多用されてきた吹付けアスベストの劣化度を定量的に分析・評価できる、画期的な診断手法の開発に世界で初めて成功しました。本診断手法を使えば、アスベスト吹き付け箇所の飛散リスクを、7ランクで客観的に判定したうえで、それぞれのリスク度に応じた適切な処理方法を判断して、お客様に提案することが可能です。
概要
メリット
- 吹付けアスベストの劣化度を定量評価できる、今までにない手法
従来手法は、専門家が目視で状態観察し定性的に評価するものでした。これに対し、本診断手法は、独自開発の専用器具で採取したサンプルを分析し、その分析データを基にしてアスベストの飛散リスクを判定するという、今までにない画期的な定量評価手法です。 - 独自の診断プログラムが瞬時に、結果を自動判定
PCの診断プログラムにサンプルデータを入力すれば、自動的にリスク度と、推奨処理方法を判定し、瞬時に、結果がPC画面に表示されます。
診断第一プロセス ―サンプル調査から、飛散繊維数カウントまで―
まず調査対象部位に、専用のサンプル採取器具を当てます。採取器具本体は、内径22mm円筒状の「クローズド・サンプラー」1個と、円筒プラス漏斗状の「フィルタホルダ」2個を組み合わせたものです。
次にクローズド・サンプラー内部の空気を、これに直結したフィルタホルダNo.1を経由し、空気ポンプで一定時間、一定の風量で吸い出します。するとクローズド・サンプラー側面に直結した導管から、フィルタホルダNo.2を経由した清浄空気がクローズド・サンプラー内部に向って、一定速度の空気が流れ込みます。このように一定の風の刺激でアスベスト繊維を飛散させ、それらを全てフィルタホルダNo.1内の捕集フィルタで捕集します。このフィルタを専門分析機関もしくは社内の担当ラボに持ち込み、捕集繊維の数を顕微鏡でカウントします。
なお一診断箇所では、3つのサンプリングを行います。現地での所要時間は約1時間です。
診断第二プロセス ―リスク度の7段階判定と、推奨処理方法明示―
計測した繊維データをPCの独自の診断プログラムに入力します。するとプログラムが自動計算して、リスク度を7ランクに分けて判定します。同時に各リスク度に応じて、「除去」や「囲い込み」、「封じ込め」といった、推奨の対策方法がPC画面上に明示されます。
最終的にはリスク度と推奨の対策方法を参考にしながら、現地やお客様の状況を考慮したうえで、最適な処理プランを策定し、お客様に提案します。
実績・実例
物流施設、オフィスビル、生産施設 など