パワーグラインドスクリーン
セシウム汚染土壌の減容化エンジニアリングの一環として、汚染土壌に含まれる植物根等の有機物を機械的に、かつ高精度に分別できるシステムです。植物根とそれに固着している土壌を分別し、後工程となる洗浄処理の高効率化のために有機物含有量が少ない土壌を供給します。環テックス(株)との共同開発です。
- 土壌と有機物の精度の高い分別が可能になり、有機物の焼却処理だけでも最大10%程度の減容化が可能です。
- 洗浄処理する土壌は洗浄に適した粒径になり、有機物含有量が少なくなるため後工程となる洗浄処理が高効率化します。
- 中間貯蔵施設で懸念されている汚染土壌中の有機物の腐食によるセシウムの再溶出の防止に貢献します。
概要
円筒形の回転フルイ機であるトロンメルがベースとなっています。トロンメルの原理は、横置きのドラムを回転させることで、中に投入した土壌をほぐし、ドラム全面に設けた小径の孔から粒径の小さい土壌をフルイ落とすというものです。さらに、回転ふるい機の内側に設置した解砕羽が植物根に固着した土壌をほぐしてふるい落とすことで、土壌と植物根等の有機物を分別する仕組みです。分級実験により、粒径20mm超は殆どが有機物で僅かな土壌しか含まず、逆に20mm以下は殆どが土壌で僅かな有機物しか含まないことが判明したため、ドラムに設ける孔の径は20mmとし、前者は焼却処理、後者は洗浄処理により減容化します。
- 植物根に固着した土壌を分離
ドラムの内側に植物根解砕用の羽を付けた小径ドラムを設け、それぞれを反対方向に回転させて植物根をドラム表面にこすりつけ、植物根に固着した土壌を分離・分別しています。 - 粘土等による目詰まりを防止
粘性の高い土壌に対しては、ドラムに圧縮空気を吹き付けることで目詰まりを防止しています。

