切羽前方探査システム

掘削作業に伴い地山内に伝播する振動の特性を利用し、掘削部前方の地山性状が変わる地点を予測するシステムです。

  • 掘削作業に使用する重機や資材を探査に利用するので、掘削作業の中断を伴わず、日常的に使用できます。
  • 探査により地山性状が変化する地点を検知した場合に限り、先進調査ボーリングなどの探査手法を適用すれば施工管理に必要な地山情報を収集できるので、掘削作業の中断期間と地山情報の探査費用を最小限に抑えることができます。

概要

地山内を伝播する振動が地山性状の変化する地点で反射して戻ってくるという特性を利用します。実際の探査では、掘削機(油圧ブレーカー)による打撃振動と、地山内を伝播する打撃振動の受振にロックボルトを利用。掘削機に発信センサー、既設ロックボルトの頭部に受振センサーを設置し、センサーが受振する振動データを記録・保管するデータロガー、データ解析ソフトを組み込んだパソコンをつなぐだけで、システムの設置が完了します。

受振センサーは、重機の打撃点から直接伝播する直接波と地山性状の変化地点から反射してくる反射波の両方を拾います。解析ソフトは、反射波が確認された場合、反射波と直接波の地山内の伝播速度は同じことから、直接波のセンサーへの到達時間とセンサーの打撃点の距離をもとに、反射波の到達時間から反射地点を割り出します。なお、打撃振動は地盤内を四方八方に伝播しますが、反射波が切羽前方からのものか否かは、日々の掘進量に比例して反射波の到達時間が短くなること、切羽方向から反射してくる振動を計測する加速度計の反応が卓越していることをもって判断します。

概要図
概要図

実績・実例

  • 十九渕第一トンネル工事

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