山岳トンネル三次元前方予測・探査システム

「山岳トンネル三次元前方予測・探査システム」は山岳トンネル施工の一層の効率化と安全性の向上を目的に、切羽前方30~50m先までの地山性状を三次元で予測・見える化するシステムです。このシステムの特徴は、トンネル掘削時に広範囲にわたって打設するロックボルトの全挿入孔の削孔エネルギーデータと切羽の地山性状等をベースに切羽前方の地山性状を予測することです。

概要

一般に地質の分布にはある程度の連続性があり、同質の層が三次元的に、かつ規則性をもって分布しています。そこで、このシステムは初めに、この規則性を基にして同量の削孔エネルギーを要した削孔深度を統計的な処理をしながら線で結ぶことで周辺地山の硬軟状況を三次元のコンターにして描き、コンターの連続性を以て切羽前方の地山性状を予測します。次に、油圧削岩機で切羽前方の30~50m先まで探査削孔した際に得られる削孔エネルギーデータと先の予測結果を照合することにより、切羽前方の地山性状を総合判定します。さらに、実際の切羽面に出てくる地質状況や計測によるトンネル変形等を合わせることにより、トンネル周辺地山の総合的な評価が可能です。

このシステムにより、切羽前方の地山性状を三次元で精度よく予測できるため、より安全な施工計画の立案が可能になります。

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