シミズ・マイクログリッド

POWER SUPPLY NETWORK SYSTEM BY USE OF DISTRIBUTED GENERATORS

マイクログリッドとは、太陽光発電等の自然エネルギーを含む複数の発電・蓄電設備をネットワーク化し、電力需要にあわせて最適制御することで需給バランスを調整し、安定的に電力を供給するシステムです。既存の電力系統との協調を図りながら、CO2排出量削減に寄与する新エネルギーを大容量導入することができます。

  • 新エネルギー活用:再生可能エネルギーや天然ガスコージェネレーションを利用するため、CO2排出量の少ない新エネルギー導入拡大に貢献します。
  • 省エネルギー化:発電設備の排熱利用等を組み合わせて、エネルギー利用効率を向上させるコージェネレーションを中核にしたシステムで、熱需要の大きなお客様には省エネ効果が大きいシステムです。
  • 停電リスク回避:高度な制御技術による負荷追従運転で需給バランスを取る自立電力供給により、万一の商用電力停止時にも電力供給を継続できます。

概要

技術研究所実大規模システム

2006年8月に実用運転を開始したマイクログリッドは総出力600kW級で、標準家庭で約200世帯分の電力需要に相当します。
電源構成は主力発電設備2機と蓄電設備2機です。主力電源には天然ガスを利用するガスエンジンコージェネレーションを採用し、急激な負荷変動にはニッケル水素電池と電気二重層キャパシタを協調制御します。さらに太陽光発電を設備し、自然エネルギーも活用しています。
これら設備を非常に短い時間刻みで、需給バランスを取りながら運転することによって、安定した電力/熱を各実験棟に供給しています。

技術研究所実大規模システムの概要

自立電力供給

自立電力供給が可能なマイクログリッドは、商用電力が万一、ストップした場合にも電力供給を継続でき、防災計画やBCP(事業継続計画)に貢献します。
電力会社から切り離れる自立運転は、周波数や電圧などの電力品質を自力で維持しなければなりません。制御システムを開発し、マイクログリッドを電力会社から無瞬断で切り離し、自立運転した後、再び電力会社への連系運転に復帰する自立電力供給を実証しました。自立運転中の周波数変動は50±0.2Hzの範囲内で、電圧変動幅は2%以内であり、電力会社の管理基準並みの電力品質を維持することができます。
さらにマイクログリッドによる自立運転への移行は、病院、生産施設やデータセンターなどでの課題だった落雷等による瞬時電圧低下(瞬低)対策にも有効です。電力会社から分離せざるを得ない状況で、マイクログリッドを自立運転することで、電力品質の劣化から施設内の生産活動などを守ることができます。

シミズ・制御システムの概要

実績・実例

  • 清水建設 技術研究所 小規模モデル設備
  • 清水建設 技術研究所 実大規模システム
  • 杭州電子科技大学

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