ウェブフォーム工法(タイル剥離防止)
特殊繊維シートを用いて外壁タイルの剥離・剥落を防止する、安全性と信頼性に優れた外壁タイル張り工法です。両面が毛羽立った特殊繊維シートが外壁タイルの剥離・剥落を確実に防止し、在来工法と比べてイニシャルコストが5%程度、ライフサイクルコストは約40%の低減が見込めます。また、コンクリートの養生期間が通常の50%と短く、コンクリート表面の超高圧水洗浄も不要なため、工期を短縮できます。
株式会社大林組、清水建設株式会社、菊水化学工業株式会社、日本化成株式会社の4社共同で、一般財団法人日本建築センターより建設技術審査証明を取得しました。
概要
特殊繊維シートを予め型枠に取り付け、コンクリート打設により躯体表面にそのシートを定着させ、脱型後、毛羽立った繊維面にモルタルを塗り付け、直接タイル張りを行います。コンクリートとタイル張付け用モルタルの双方が、ウェブフォーム(繊維)の毛羽立ちによって連結され、剥離・剥落を防止します。
メリット
- 剥離・剥落の防止
両面が毛羽立った特殊繊維シートが躯体側のコンクリートとタイル側のモルタルの両方に含浸し連結します。耐震実験の結果では、大地震を想定したコンクリート躯体の過大な変形に対してもタイルの剥離・剥落がないことが確認されています。 - コストの削減
コンクリート躯体表面に打ち込まれた特殊繊維シートを下地として直接、タイルを張付けるため、在来工法と比較すると、5%程度のイニシャルコストの低減が見込めます。さらにタイルの剥離やひび割れの割合が低く、タイル補修費の大幅な削減も見込めるため、メンテナンスを含めたライフサイクルコストでは、在来工法に比べて約40%削減することが可能です(建物の耐用年数を40年と仮定して試算)。 - 工期の短縮
本工法に用いる特殊繊維シートには、ポリマーセメントモルタル層が施されており、コンクリートに対する保護効果や乾燥収縮ひび割れの抑制効果があるため、養生期間を通常の50%短縮することが可能です。また在来工法で必要な、タイル張り前のコンクリート表面の超高圧水洗浄法などによる目荒し処理も不要です。



強制的に剥離させても、タイルは落下しない
実績・実例
- 205件、約22万m2
関西医科大学(枚方市)、
晴風園・つくば病院(小美玉市)他

