SDクリップレス天井®(天井耐震補強)

SDクリップレス天井は、国内標準的な扱いになっていた吊り天井の構造形式を抜本的に見直し、優れた耐震性と施工性を備えた吊り天井です。野縁(のぶち)と野縁受が一体になったTバーと呼ばれる格子状下地材の採用によりクリップを排除するとともに、自社開発の耐震ブレースにより天井の揺れを抑制する構造です。その他の構成部材についても細部に至るまで耐震化を図っています。
技術研究所で実施した実証実験において、天井面で1Gレベルになる地震動に対しては天井が損傷しないこと、2Gを超える地震動(東日本大震災で最大1,200galを記録した栃木県芳賀観測波)に対しても一部に損傷が生じるだけで崩落しないことを確認・検証しています。

概要

Tバー

長尺のメインバー(3,420mm)と短尺のクロスバー(910mm)の2種類の資材を組み合わせて構築する格子状の下地材で、一つの格子の大きさは910mm×455mmです。吊元の上階の躯体からメインバーを吊り下げ、その両脇からクロスバーを差し込むと、特殊加工を施しているクロスバーの端部同士ががっちり噛み合い、脱着できなくなる仕組みになっています。

耐震ブレース

当社が東日本大震災後に開発・実用化した新耐震吊り天井用の部材です。30m2ごとに一対配置するレの字ブレースと、20m2ごとに一体配置するV字ブレースを併用してTバーと上階の躯体を連結し、天井の揺れを抑制します。こうした構造により高い耐震性を実現します。

SDクリップレス天井の部品点数は従来の耐震天井の約半数と少ないことから、施工性が20~50%向上し、天井工期を10~20%短縮できます。また、施工費を構成する材料費と労務費の比率が「40:60」から「65:35」となることから、労務費の高騰による影響が少なくなります。

構造がシンプルになったSDクリップレス天井 V字の斜材が耐震ブレース
構造がシンプルになったSDクリップレス天井
V字の斜材が耐震ブレース

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