三次元免震
(空気バネ:上下動制御+オイルダンパー:ロッキング制御)
概要
おもな特徴
- 水平方向
- 一般の免震構造と同じです。
積層ゴムにより水平方向の地震力を低減し、主に構造体を地震から守ります。 - 上下方向
- 空気バネにより上下方向にも建物全体を免震化し、地震力を低減します。
特に、建物の中に収納される設備を保護します。また、直下型地震の際の突き上げるような上下動を緩和することができ居住安全性が向上します。
これまで困難とされてきた建物全体を3次元方向に免震するを世界で初めて実用化しました。水平方向と上下方向の地震力を低減させますので、耐震性向上だけではなく交通振動の防振等の幅広い分野に適用できるです。
具体的内容
- 三次元免震装置は水平方向を従来の積層ゴムで免震し、上下方向は空気ばねで免震します。
- 空気ばねに水平力が作用しないように水平力を受けながら上下方向に摺動(しゅうどう)するせん断力伝達装置(スライダー)を設けております。
- 設計では、3次元免震装置を構成する積層ゴム、空気ばね及びスライダーを個々にモデル化した3次元の解析モデルを用いて地震応答解析を実施します。


上下方向の剛性が軟らかくなると水平方向の地震入力に対して建物が回転運動(ロッキング動と言います)を起こし易くなります。
そこで、2本のオイルダンパの上下の油室を互いにクロス配管で連結することにより、上下方向は滑らかに動きつつ、ロッキング動を抑制することが可能となりました。
