「シミズめぐりの森」プロジェクトの岐阜県での展開に向けて、連携協定を締結

2024年11月28日

清水建設は、「シミズめぐりの森」プロジェクトの二件目の取り組みとして、岐阜県郡上ぐじょう市において活動を開始することとなり、このほど連携協定の締結を行いました。

「シミズめぐりの森」は、今後の需要拡大が見込まれる木造・木質建築物に利用する木材の循環調達を推進する取り組みで、2022年に最初の取り組みとして、群馬県川場村で活動を開始しています。

岐阜県郡上市における取り組み

2024年11月20日、岐阜県及び岐阜県郡上市、有限会社古川林業を加えた4者による森林づくり協定締結式を郡上市役所で行いました。

今回の活動では、岐阜県が森林づくりの一環として推進している、「企業との協働による森林づくり」の枠組みに沿って、郡上市及び古川林業との連携の下、植林・育林活動に取り組むとともに、地域との連携活動も進めていきます。

具体的には、古川林業が管理している森林約3.8haを借り受け、2025年度から4年間に渡って、毎年約1haずつ植林を行います。その後の下草刈りなどの育林作業にも参画していく予定です。活動には清水建設の従業員の他、協力会社の方々にも参加してもらい、建設業と林業の協働を進めていきます。

協定締結式
協定締結式の様子

「シミズめぐりの森」のコンセプト(使った分は植えて育てる)

カーボンニュートラル社会の実現に向け、建築分野では、環境負荷の少ない建材として木材の活用を促進する動きが加速しています。日本では、戦後に植林されたスギ、ヒノキなどの針葉樹が伐採期を迎えており、とりわけ国産材の活用が求められています。他方、森林資源を持続的に活用していくためには、伐採した古木に代わる若木を新たに植え直し、適切に育成していく必要もあります。若い木はCO2の吸収量が古木よりも多く、CO2固定化の観点からも、育林・伐採・再造林のサイクルをしっかりと構築することが重要です。

こうした背景の下、当社は、需要家として木材を単に購入・利用するだけでなく、持続可能な循環型の木材活用の一端を担うべく、植林・育林活動に自ら取り組むこととしました。「シミズめぐりの森」プロジェクトでは、地元の林業関係者に協力を仰ぎながら、植林後の手入れ作業についても当社や協力会社の建設業従事者が主体となって進めていきます。数十年の時を経て、伐採適齢期に達した木々を建材化し、当社施工の建築物に活用していく計画です。

当社は、森林資源の循環活用を目指す「シミズめぐりの森」プロジェクトを通じ、カーボンニュートラル社会の実現に寄与していく考えです。

植林予定地
植林予定地(岐阜県郡上市八幡町那比川地内)