【イベント報告】 グリーンインフラへの取組 熊本営業所敷地内に「雨庭(あめにわ)」を整備

2025年5月30日、当社熊本営業所(熊本市中央区)敷地内に「雨庭(あめにわ)」を整備しました。

雨庭は、屋根などに降った雨水を下水道に直接放流することなく一時的に貯留し、ゆっくりと地中に浸透させる構造をもった植栽地(窪地)です。下水道の負荷を低減させることで治水効果があり、生物多様性保全、水循環の健全化などにも貢献します。

現在、気候変動の影響に伴う都市水害の増加、下水道などインフラの老朽化が大きな社会問題となっています。熊本県では半導体関連企業の集積に伴い活気づいている一方で、これらの工場による水使用の急激な増加、将来的な地下水の枯渇が懸念されているほか、激甚化する水害対策も喫緊の課題です。

当社は、これらの課題の解決に寄与するため、「くまもと雨庭パートナーシップ」※1の一員となり、自社敷地内に「雨庭」を整備しました。
今後、当社の設計施工案件や県内外の大型開発工事へ展開することで雨庭の普及に積極的に努めていく考えです。

雨庭については、当社の環境経営推進室や技術研究所の専門部署に加え、本社・九州支店・熊本営業所からの有志で構成される「AMENIWAメンバー」が、ワークショップ形式で検討しました。また、施工の際には、メンバー約30名が最終工程である砂利敷きや植樹・植栽などの仕上げ作業を行いました。現在、熊本県で進められている「共創の流域治水」※2のカウンターパートである熊本県立大学と肥後銀行のご担当者にも立ち会いいただきました。

今後は整備済の雨庭にて、浸透能計測 などのモニタリングを実施するとともに生物多様性保全に対する効果検証も行い「成長する雨庭」をコンセプトに、グリーンインフラの推進に寄与してまいります。


ロゴマーク

1:熊本県内で雨庭の整備と普及を目的とする団体で、産学官民が連携して活動しています。2030年までに熊本県内に2030か所の雨庭整備を目標に掲げ、2023年5月に設立されました。
https://www.kumamoto-ameniwa-partnership.com/

ロゴマーク

2:流域全体を対象に、流出の抑制、氾濫流のコントロール、土地利用規制など、建造物だけのハード面だけでなく、ソフト面での対策も充実させる新しい考え方の治水対策を「流域治水」といいます。「共創の流域治水」はこの対策に環境的な視点を組み込んだもので、持続的な地域づくりや環境保全にもつながる治水対策です。
https://www.midori-lab.pu-kumamoto.ac.jp/

雨庭を施工する従業員
雨庭を施工する従業員
雨庭を施工する従業員
雨庭を施工する従業員
完成した雨庭の前で記念撮影するAMENIWAメンバー
完成した雨庭の前で記念撮影するAMENIWAメンバー