セミナー「ものづくりの現場から」を開催

実際の現場に携わった担当者が、現場で採用した技術やものづくりの醍醐味を語るセミナー「ものづくりの現場から」。本年は、2014年5月に完成した東南アジア最長のトンネル「パハン・セランゴール導水トンネル」、1996年に国の登録有形文化財第一号に指定・登録された「東京大学安田講堂」の改修工事の担当者による講演と、東京大学安田講堂改修工事の項目の一つでもある耐震天井技術について、開発担当者から技術紹介を行いました。

「パハン・セランゴール導水トンネル」の講演

最初に、発破の瞬間の映像やアニメーションを使って、あまり知られていないトンネル工法の種類について説明がありました。2009年6月の着工から2015年3月の竣工まで約2,100日に及んだ工事では、40℃を越す坑内温度の中での作業や掘削機器の損傷などの様々な困難を、12ヶ国から集まった多様なスタッフ・作業員の団結で乗り越えたエピソードが紹介されました。

「東京大学安田講堂」の講演

1921年の着工、1923年の関東大震災による工事中断を経て1925年7月に完成した安田講堂の歴史から始まりました。3Dスキャナによる既存建物の図面化などの最新技術を使った、改修工事の基本方針である「創建時の意匠復元」のための様々な検証やこだわりが、創建時、改修前、改修後の写真を通して紹介されました。

東日本大震災での天井の崩落による人命・経済活動への多大な被害を受けて関心の高まっている「耐震天井技術」。東京大学安田講堂の改修工事では、耐震性能の向上も目的の一つでした。特に、面積の大きい講堂の天井の耐震化は重要な項目であったことから、当社の耐震天井技術が採用されました。講演では、安田講堂をはじめ様々な事例と共に「耐震天井技術」を紹介しました。

参加者の声

「専門知識がなくてもわかりやすかった」「丁寧な仕事、ものづくりの姿勢が伝わってきた」「学校では学べない実務的な話が聞けて勉強になった」などの感想が寄せられました。