
海洋開発
オランダ浮体都市研究「Floating Future」へのアジアから唯一の参画
清水建設は、2008年に発表した海洋に浮かぶ環境未来都市構想「GREEN FLOAT」において、優れた設計コンセプトで世界的に非常に高い評価を獲得しています。上記プロジェクトを通して得られた実績と知見をもとに、2024年1月、浮体構造物によるオランダの国土問題解決を目的として提案された浮体都市研究「Floating Future」のコンソーシアムに、アジア企業として唯一参画しました。この参画を通じて、同国の課題解決に貢献するとともに、その活動を通して得られる新たな知見や技術力によって、国内外における浮体都市の実現を目指します。
浮体都市研究「Floating Future」


「Floating Future」は、世界的な海事研究機関であるオランダ海事研究所(MARIN)が主導し、オランダ王立研究機構(NWO)から資金提供を受けている浮体都市研究です。同研究では、気候変動や人口過密に起因するオランダ国土の課題に対して、浮体構造物の大規模化による解決を目指しており、そのビジョンに賛同するデルフト工科大学(TU Delft)等の大学、オランダ王立海洋研究所(NIOZ)・Deltares・Blue Revolution Foundation等の研究機関、水インフラ管理庁(Ministry of Infrastructure and Water Management)等の政府機関、アムステルダム市やロッテルダム市等の自治体、スタートアップ等の技術保有企業が参画しています。また、大手法律事務所等の法律に関連する機関が参画していることも特徴です。それにより、技術だけではない包括的な浮体都市実現のための研究となっています。研究期間は2024年1月から2028年12月までの5年間であり、大規模浮体都市の実現を研究のゴールの一つとしています。
同国では、すでにアイブルフ等の世界的に有名な浮体式居住区が実現しており、また、過去には北海でのエネルギーハブ等をターゲットにした大規模浮体都市研究Space@Seaの実績もあります。


浮体都市実現を目指す
当社は、2008年の環境未来都市構想「GREEN FLOAT」発表以来、2017年のGREEN FLOATⅡに対するAIP認証(日本海事協会による設計基本認証)取得や、2023年からのブロック浮体実証実験等を通じて、浮体建築の技術を獲得してきました。
この度の「Floating Future」への参画を通じて、当社はオランダの産官学と連携し、オランダにおける大型浮体プロジェクトの実現に貢献します。また、上記活動によって得られる技術と知見をもとに、浮体建築のさらなる技術開発と市場創出を推進し、国内外における浮体都市の実現に挑戦していきます。


清水建設が掲げる浮体構造物イメージ
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記載している情報は、2025年2月4日現在のものです。
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