機械式駐車場の入出庫制御(中央監視装置機能拡充)
自社開発の統合施設管理システム「BECSS/ESMART※1」の新たな機能として、オフィスビルに併設する 機械式駐車場の入出庫制御機能を追加します。この機能は、ETC車載器が 発信する車両情報を認識するDSRC※2無線機と機械式駐車場設備を、統合施設管理システムにインターネット回線で統合したことにより可能になりました。
- 統合施設管理システム「BECSS/ESMART」
受変電・空調・衛生・セキュリティ・防災などに関する設備機器を監視する総合的なビル管理システム。BECSSは大規模ビルやデータセンター、プラント施設、ESMARTは小・中規模ビル用です。 - DSRC
DSRC(Dedicated Short Range Communication)とは狭い範囲での双方向通信を目的とした無線通信方式の一種です。
概要
営業用車両が頻繁に入出庫を繰り返す、オフィスビル併設の機械式駐車場設備では、業務効率向上の観点から、また無駄なアイドリングを減らす環境負荷低減の観点から、入出庫時の待ち時間の解消が求められています。こうした課題を一挙に解決したのが、「BECSS/ESMART」です。
この機能により、車両入庫時にはETC車載器が発信する車両情報を、駐車場に設置したDSRC無線機を介して統合施設管理システムが認識し、機械式駐車場設備に車室を呼び出し入庫できる状態にするよう指示します。一方、出庫時には、車両を利用する営業マンなどが社員証をオフィス内に 設置したカードリーダーにかざすと、統合施設管理システムが社員証情報を認識し、機械式駐車場設備に社員証情報とリンク付けされている車両を出庫口にセットするよう指示します。また、ETC車載器を通じて認識した車両の入出庫情報によって、駐車場内の照明の点灯・消灯、駐車場入口のシャッターの開閉などをコントロールします。VIP等が使用する車両については、 出庫を優先させる制御を行うこともできます。
ETC車載器とDSRC無線機との交信には5.8Ghzの高い周波数の 電波が使われるため、電波法に基づき敷地外への電波の漏えい防止等を図る必要があります。当社ではこれまで蓄積してきた電磁環境制御技術を活用し、事前調査から設計・申請・施工・メンテナンスまで一貫して対応します。