当社は、1887年に相談役としてお迎えした渋沢栄一翁の教えである、道徳と経済の合一を旨とする「論語と算盤」を「社是」とし、この考え方を基に、当社が経営活動を通じて果たすべき社会的使命を「経営理念」として定めました。
2019年5月に、2030年を見据えたシミズグループの長期ビジョン「SHIMZ VISION 2030」を定めました。この長期ビジョン実現に向けて、2024年5月には「中期経営計画〈2024-2026〉」を策定しました。
社是
「論語と算盤」
経営理念
真摯な姿勢と絶えざる革新志向により
社会の期待を超える価値を創造し
持続可能な未来づくりに貢献する
SHIMZ VISION 2030(長期ビジョン)
SHIMZ VISION 2030(長期ビジョン)(PDF:2.2MB)
シミズグループが2030年に目指す姿
シミズグループは、建設事業の枠を超えた不断の自己変革と挑戦、多様なパートナーとの共創を通じて、時代を先取りする価値を創造(スマートイノベーション)し、人々が豊かさと幸福を実感できる、持続可能な未来社会の実現に貢献します。

シミズグループが社会に提供する価値
イノベーションを通じた価値の提供により、SDGsの17の目標達成に貢献します。
地震や巨大台風、豪雨などの自然災害リスクが高まる中、生活と事業を災害から守ることが求められています。強靭な建物・インフラの構築を通じて、安全・安心でレジリエントな社会の実現に貢献していきます。
- 強靭な社会インフラの構築
- 建物・インフラの長寿命化
- 防災・減災技術の普及
- ecoBCP※の普及
平常時の節電・省エネ(eco)対策と非常時の事業継続(BCP)対策を両立する施設・まちづくり
事業を通じて貢献する主な目標

高齢化や人口減少、都市化などの急速な社会変化が進む中、誰もが安心して快適に暮らせる社会が求められています。人に優しい施設やまちづくりを通じて、健康・快適に暮らせるインクルーシブな社会の実現に貢献していきます。
- ICTを活用したまちづくり
- ユニバーサルデザインの普及
- well-being の提供
- 人類の活躍フィールドの拡大(海洋、宇宙へ)




地球温暖化や森林破壊、海洋汚染などが深刻化する中、次世代に豊かな地球を残すことが求められています。環境負荷低減を目指す企業活動を通じて、地球環境に配慮したサステナブルな社会の実現に貢献していきます。
- 再生可能エネルギーの普及
- 省エネ・創エネ、ZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)化の推進
- 事業活動におけるCO2排出量削減
- 自然環境と生物多様性の保全






ビジョンの達成に向けて
シミズグループは、3つのイノベーションの融合により、新たな価値を創造するスマート イノベーション カンパニーを目指します。
- 事業構造のイノベーション
- ビジネスモデルの多様化とグローバル展開の加速、及び、グループ経営力の向上
- 技術のイノベーション
- 建設事業の一層の強化に向けた生産技術の革新と未来社会のメガトレンドに応える先端技術の開発
- 人財のイノベーション
- 多様な人財が活躍できる“働き方改革”の推進と社外人財との“共創”による「知」の集積
目指す収益構造
スマートイノベーションカンパニーへの進化により、2030年度に連結経常利益2,000億円以上を目指します。連結売上利益の構成は、事業別では、建設65%、非建設35%、地域別では、国内75%、海外25%を想定しています。

中期経営計画〈2024-2026〉
企業理念と中期経営計画〈2024-2026〉の位置付け
社是、経営理念、長期ビジョンである「SHIMZ VISION 2030」を実現するため、中期経営計画〈2024-2026〉を策定。 新たなマインドセット「超建設」をベースとして取り組みます。

「超建設」とは、今まで大切にしてきた価値を基礎とし、既存の事業や組織の枠を超えて、お客様や社会の本質的なニーズや課題を積極的に探究しつつ、建設をはじめとする事業を通じて、お客様や社会に新しい価値を提供し、その結果私たちシミズグループも共に成長していくという考え方です。
環境認識をふまえた中期経営計画〈2024-2026〉への課題

- 足下の受注環境の改善と全社を挙げた収益力向上に向けた取組みが受注利益率の改善など成果として表れ始めている
- 将来的な経営環境の変化も念頭に、収益力向上や品質確保の取組みが自分たちの実力として定着するよう取組みを徹底していく
- 併せて、事業ポートフォリオの充実に向け、引き続き、中期経営計画に基づく各事業の事業戦略を着実に推進していく
基本方針
中期経営計画〈2019-2023〉で浮き彫りになった課題を解決し、持続的成長を目指すために、2024年度を「経営基盤の強化に向けた新たなスタートの年」と位置付け、中期経営計画〈2024-2026〉を策定しました。

1経営基盤の強化
経営基盤のコアである「人財と組織力」の成長に加え、機能連携の強化によるサステナビリティ経営の進化を図り、戦略実行力の向上を目指します。

全社横断的な人財ポートフォリオ構築による競争力の強化に向けて人財マネジメント体系の再構築を目指します
- シミズ版ジョブ型人事制度
- タレントマネジメントシステム構築
- 配置調整システムの構築
- 働きがいと魅力あふれる職場づくり
- 建設現場における職場環境整備

サステナビリティ経営で重要視する6つの社内機能について、関連する部門においての深掘りがスタート。グループ全体のシナジーを最大化し、持続可能な経営基盤の強化を図るため、柔軟かつスピード感のある機能連携を目指し、横断型組織で取組みを推進。
非財務KPI

2事業戦略
シミズグループは、事業ごとの目指す方向性を策定するとともに、それを実現するための事業方針を設定しました。
事業方針に基づき、各事業を成長させることで、事業ポートフォリオの充実を図っていきます。

建築事業
- フロントローディング強化による精度の高い施工計画の実践
- 有望マーケットへの注力、採算性を重視した受注判断への意識の浸透
- 消化能力に応じた建築事業量のコントロール、仕事量の確保
- 市況変化も見据えた、サプライチェーンを含めた生産協働体制の構築
不動産開発事業
- 取組みアセット及び事業手法の多様化
- グループ内連携強化、再エネ電力導入など付加価値向上による収益機会の拡大
- 策定した新たなグローバル投資事業戦略の着実な推進
エンジニアリング事業
- 大型プラント案件の確実な受注と利益改善
- SEP船BLUE WINDの洋上風力施工案件や傭船事業への対応
- PFAS汚染土壌の洗浄技術に関する実証実験
- 建物OS「DX-Core」の活用拡大
グリーンエネルギー開発事業
- 事業規模拡大に向けた成長市場の的確な把握
- 電力小売の新規外部顧客拡大等による事業拡大・収益安定化
- Non-FIT案件開発強化等、再エネ発電事業の量的拡大と収益力の向上
建物ライフサイクル事業
- 新体制の下、長期目線かつグループ全体最適な事業方針・戦略の策定・展開と収益拡大
フロンティア事業
- 宇宙開発、海洋開発事業の事業化の着実な推進
3グローバル展開
シミズグループは、これまで各国の大規模インフラ整備やランドマーク建設など、安全・安心・快適の実現と進出国の発展に寄与してきました。
拠点経営の自立化により、建設周辺ビジネスを含め、進出国に根差した戦略を実行し、グローバルプレーヤーとしての更なる飛躍を目指します。
- 部門横断型のチームアップによる海外事業戦略の推進
- 新たなグローバル投資開発事業戦略(北米・アジア)の推進
- 海外拠点経営自立化計画に基づく、海外拠点のガバナンス強化と拠点の力量に応じた権限移譲
- シンガポール高級内装工事会社(Grandwork社)のM&Aによる子会社化

4資本政策・成長投資
経営基盤強化、事業戦略、グローバル展開を推進するとともに、経営数値目標の達成と資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた資本政策及び事業・人財投資等の持続的成長に資する投資を着実に実施します。
シミズグループは、これらの投資に加え、サステナビリティ経営を推進し、事業活動を通じて社会的責任を果たすことで、企業価値向上と持続的な成長の実現を目指します。
業績目標、財務KPI

キャッシュアロケーション

人財 | 61億円 |
---|---|
生産性向上・研究開発 | 85億円 |
不動産開発 | 195億円 |
グリーンエネルギー開発 | 5億円 |
新規事業など | 3億円 |
合計 | 348億円 |
政策保有株式残高の連結純資産に対する比率縮減目標を変更
変更前 | 2027年3月末までに 20 %以下 |
---|---|
変更後 | 2026年3月末までに 20 %以下(1年前倒し) 2027年3月末までに 10 %以下 目標達成後も縮減を継続 |
資本コストや株価を意識した経営の実現

引き続き、成長戦略、資本政策、株主還元を柱とした各種取組みを通して継続したPBRの改善を目指す
当社は、2024年11月12日開催の取締役会において、「資本コストや株価を意識した経営」を一層推進するため、政策保有株式に関する新たな縮減目標を設定しております。詳細は「政策保有株式の縮減目標に関するお知らせ(2024.11.12)(PDF:630KB)」をご参照ください。