鹿児島県・与論島で、持続可能な地域の実現に向けた人財育成・事業創出に参画

~与論町、鹿児島大学と連携協定を締結~

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2023.12.06

清水建設(株)<社長 井上和幸>はこのほど、鹿児島県与論町が抱える地域課題の解決や新たな価値の創出に資する人財育成と事業創出を目的に、与論町および国立大学法人鹿児島大学と連携協定を締結しました。当社は今後、本連携協定に基づき、与論町が取り組む「探求・課題解決型学習による地域産業創出人財育成事業(イノベーんちゅ創出事業)」をはじめとした産学官の協働活動に参画し、持続可能な与論町の実現に取り組みます。

与論町では、地域が抱える課題が多様化・深刻化する中、新たなビジネスや価値を自らつくり出すことができる人財の育成・確保を重点施策に位置づけています。具体的な取り組みとして、2021年度から、課題解決や新たな価値創出を通じて町にイノベーションを起こし、地域の活性化や発展に貢献する人財「イノベーんちゅ」の育成を目的に、官民連携型の人財育成支援組織「イノベーんちゅ創出実行委員会」を設立し、各種事業を展開しています。

また、鹿児島大学は、南九州・南西諸島域の潜在的課題「マイクロニーズ」を地域から発掘して磨き上げ、大学が持つ「研究シーズ」や「教育」、地域が持つ「フィールド」と融合させることでイノベーションを創出するとともに、それらを担う人財の育成を目指す地域生産エコシステム「知とデータの地産地消」活動を推進しています。

一方、当社は、2030年を見据えた長期ビジョン「SHIMZ VISION 2030」において、イノベーションを通じて新たな価値を創造し、レジリエント・インクルーシブ・サステナブルな社会の実現に貢献する“スマートイノベーションカンパニー”を目指すべき企業像として掲げています。その実現に向けた取り組みの一環として、離島における地域課題の解決をターゲットにモデルケースづくりの場を模索する中で、地域課題の解決や新たな価値の創出に取り組む与論町と鹿児島大学の協働活動に触れ、その趣旨に賛同したことから、三者での連携協定を締結するに至りました。

三者は、協働の初期活動として、地域課題の解決や新たな価値の創出に資する人財育成と事業創出を図る「イノベーんちゅ創出事業」に連携して取り組みます。具体的には、同事業の一環として開講する「イノベーんちゅ創出講座」の受講生に対する講義や指導のほか、講座修了生へのアドバイスの提供など、受講者への伴走支援を実施します。また、講座の中で選考する「イノベーんちゅAWARD」の受賞者には、構想・アイデアの事業化に向け、三者が多様な支援を提供する予定です。当社による支援としては、当社保有の技術や施設をはじめとする社内リソースを受賞者のニーズに応じて提供・活用することを計画しています。

さらには、三者で与論島の本質的なニーズを探究し、導出したニーズに対して最適なサービスを提供することで、多様な価値を与論島に提供し、結果として、三者がともに成長していくことを目指します。

当社は、“スマートイノベーションカンパニー”の具現化に向けた新たなマインドセットを“超建設”と表現し、建設の枠に捉われず、建設を含むあらゆるサービスで多様化する社会や顧客の課題を解決していくことを目指しています。本協定にかかわるさまざまな協働活動においても“超建設”のコンセプトを体現し、与論町の持続可能な地域づくりに貢献していく考えです。

マイクロニーズ:これまで地域の人々にとって当たり前であり、課題として認識されていなかったが、地域外の観察者によって明確に課題として認識され、かつその解決過程においてイノベーションの創出が期待される潜在的課題。

12月5日に執り行った連携協定締結式の模様

12月5日に執り行った連携協定締結式の模様
<左から井上社長(モニター内)、山地副社長、田畑克夫・与論町長、佐野輝・鹿児島大学学長>

以上

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