S-ラジシステム® ライト(天井輻射空調)

建築物のZEB化に有効な空調技術として、省エネ性と快適性に優れる輻射の効果を活かした、中小規模オフィス向けの天井輻射空調システム「S-ラジシステム ライト」を開発しました。本システムは、天井内部に設置した冷却装置で生成した冷気の自然対流を利用し、冷気で冷却された天井面からの輻射効果と、有孔天井パネルから染み出す冷気で室内空調を行うハイブリッド型の輻射空調システムです。本システムを通常の空調システムに代えて採用するだけで、ビル全体で15%程度の消費エネルギー削減効果が生まれ、静粛かつ温度ムラの少ない快適な室内環境の創出も可能となります。

概要

S-ラジシステム・ライト

天井輻射パネル方式とは異なり、天井内部の冷却装置(チルドビーム)で生成した冷気の自然対流を利用して天井面を冷却し、かつ、天井面の金属製有孔パネルから室内側へ染み出す冷気も併せて空調に利用する輻射空調システムです。チルドビームは空気冷却コイルの一種で、16℃程度の冷水を通水することにより、周辺の空気を冷却し、20℃程度の冷気を生成します。本システムでは、チルドビームを天井面積30~50m2に1台の割合で配置することで、中小規模のオフィスに対応できる最大60W/m2程度の冷房能力を実現します。

削減効果

S-ラジシステム同様、送風機等の空気搬送動力が不要なため、一般的な対流式の空調システムと比べて消費エネルギーを大幅に低減できます。また、空気のドラフトによる不快感がないため室内環境の快適性が高まるメリットもあります。加えて、冷却コイルに必要な冷水温度が一般的な空調方式(7℃)よりも高い(16℃程度)ため、冷凍機等の熱源消費エネルギーも削減できます。

コスト面に関しては、冷却部を天井面から分離・集約化したことで、天井輻射パネル方式と比べ、ローコスト化を実現。一般的なセントラル空調方式に代えて本システムを採用した場合の追加コストは、建設費全体の2%程度に留まります。

システム概念図

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