当社は持続的な成長や企業価値の向上に向けて、コーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでいます。その核となる取締役会の現状と今後への期待について、取締役会議長である井上会長と社外取締役が意見を交わしました。
- 取締役
米谷 佳夫
×
- 取締役
田村 真由美
×
- 会長
井上 和幸
(取締役会議長)
×
- 取締役
定塚 由美子
×
- 取締役
川田 順一
Q1 当社の取締役会の印象について
当社の取締役会に上程される議案は、執行側で十分に検討され、論点やリスクも整理された質の高いものが多いと感じています。その背景には、「論語と算盤」の社是に基づく健全な意思決定の仕組みが根付いていることがあります。社外取締役としても、疑問や提言を率直に述べられる雰囲気があり、適度な緊張感と信頼関係のもとで議論が行われています。今後は、持続的成長や企業価値向上に向けた戦略的な議論をさらに深めることで、取締役会の実効性は一層高まると期待しています。
川田 順一
当社の取締役会は、個々のメンバーが会社の持続的成長と中長期的な収益の最大化を図れるよう、真摯に考え、意見交換をする雰囲気ができていると感じています。中期経営計画や各分野の経営戦略に関わる議論も年を追うごとに増え、深まってきています。また、社外取締役や監査役は、トラブルや事故など必要な際は、積極的に事実関係と対応策を確認するなど監督機能も発揮しています。今年は来年度からの新中期経営計画策定の年でもありますので、しっかり時間を取って将来の清水建設について議論してまいります。取締役会事務局が私たちの意見に誠実に対応していただいていることも助けになっています。
定塚 由美子
Q2 資本コストを意識した経営の実践について
企業価値向上に向けた成長戦略については取締役会でも時間をかけて議論しており、各事業部門は戦略に即した施策を展開しながら、利益率の改善も図っています。取締役会では中期経営計画の進捗をモニターし、必要な提言を行っています。資本コストを意識し、保有資産の有効活用とともに、いかにキャピタルアロケーションを戦略的に実施していくかといった議論や、資本コストを下げることにつながるガバナンスとリスクマネジメントを強化し、透明性のあるIR発信力を高めていくことも重要だと感じています。
田村 真由美
資本コストを意識した経営は、近年着実に意識され、政策保有株式の縮減や株主還元などにその姿勢が表れています。一方で、市場から持続的な信頼を得るには、本業で安定的に利益を創出する力を示すとともに、成長投資と還元のバランス、キャッシュや資産の有効活用を含む資本配分の考え方をより明確に示すことが重要です。当社が将来どの領域で成長していくのか、全体戦略の中で各施策を位置付け、取締役会でも議論を深めていきたいと考えています。
米谷 佳夫
Q3 各種投資判断のプロセスについて
投資判断において社外取締役に求められる役割は、執行側の提案を単に牽制することではなく、適切なリスクテイクを後押しすることだと考えています。重要なのは、投資の目的、想定されるリスクと対応策、期待されるリターンを取締役会で共有し、透明性・公正性のある議論を行うことです。特にM&Aや成長投資では、社内の常識にとらわれない外部の視点から問いを投げかけ、中長期的な企業価値向上につながる判断を支えていきたいと考えています。
川田 順一
各投資案件においては、全社の成長戦略におけるその位置付けと期待される効果の明確化、および的確なリスク分析と対応が正しい投資判断につながると思います。取締役会では様々な角度から議論がなされており、取締役会の監督機能を果たしていると感じます。また、立案部門や取締役会事務局から社外取締役に対して事前に情報が共有され、各案件を前広に検討することができています。引き続き、社外取締役としての視点でリスクを見極めながら執行側の健全なリスクテイクをサポートしていきたいと思います。
田村 真由美
Q4 「論語と算盤」の浸透度について
当社は「論語と算盤」を社是に掲げているだけでなく、小冊子、社内報、ホームページ、研修など様々な手段で従業員への周知を図っています。「シン・ダイバーシティ活動」や現場視察の際には、毎回、現場の若手を含む従業員の皆さんとオープンな意見交換をしていますが、清水建設の従業員であることへの誇りとともに、「論語と算盤」のマインドがかなり浸透しているという印象を受けています。それでも様々な事故やトラブルは常に起こり得ますので、全社により深く浸透するよう、継続的に取り組むことが大切だと思います。
定塚 由美子
「論語と算盤」という考え方は、当社のように長い歴史を持つ会社にとって、従業員が立ち返ることのできる大切な拠り所であります。将来にわたり社会基盤の発展に貢献していくという意識は、従業員の皆さんの姿勢にも通じていると感じます。ただ、言葉そのものは若い世代には少し距離があるかもしれません。小冊子や社内報などを通じた浸透活動を継続しながら、日々の仕事や利潤の考え方に引き寄せ、一人ひとりが自分ごととして腹落ちするまで、対話を重ねていくことが重要だと思います。
米谷 佳夫
取締役会議長メッセージ
中長期的な企業価値の向上に向けて
私は取締役会議長として、率直な意見や指摘を引き出す環境づくりを常に心掛けていますが、社外取締役の皆さんからは建設的かつ多角的な視点からの意見が活発に示されていると感じています。新任の取締役4名を含む新しい体制においても、実質的な議論がフラットに行われ、取締役会が最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、引き続き尽力していきます。
当社の経営の質を一層引き上げるためには、経営陣と取締役会がそれぞれの責務や役割の本質を捉え、ともに成長を目指して挑戦していくことが必要です。本日社外取締役の皆さんからいただいた多くの示唆を活かしつつ、迅速性・効率性・透明性の高い経営を実践し、シミズグループの持続的成長と企業価値の向上を実現していきます。
会長 井上 和幸