超高層ビル向け制振システム「BILMUS(ビルマス)」が「2023年日経優秀製品・サービス賞」最優秀賞を受賞

2024.02.06

このほど、当社が開発したビル制振システム「BILMUS」が、日本経済新聞社が主催する「2023年日経優秀製品・サービス賞」において最優秀賞を受賞しました。「日経優秀製品・サービス賞」は、日本経済新聞社が年1回、記者が推薦した約200点の候補の中から特に優れた新製品・新サービスを表彰するもので、1982年の第1回から数えて今回で42回目となります。

受賞対象となった「BILMUS」は、主に超高層ビル向けの地震対策技術として開発した制振システムです。制振システムとしての特長は、建物自体を制振装置として機能させ、建物自身の重さで揺れを抑えるという画期的なコンセプトを具現化していることです。具体的には、超高層ビルの上層階と下層階を構造的に独立させ、免震建築に用いる積層ゴムとオイルダンパーで連結する構造システムを採用。これにより、地震時には、この連結部を介して、上層階と下層階が互いの揺れを打ち消す方向に揺動し、双方の揺れが軽減されます。

制振構造のビルでは総じて、制振装置の設置数が建物の耐震性能を左右しますが、装置の数量が増えればその分、居室の有効面積が圧迫され、建物の商品価値の面ではマイナスに作用してしまいます。一方、BILMUSは、建物自体を制振装置化しているため、建物内に制振装置を設けずに、大きな制振効果を建物に付与することができます。特に上層階では地震時の揺れが半減するため、上層階に計画することが多い高級住宅やホテルの商品価値の向上にも寄与します。

超高層ビルの地震対策にかかわる課題を解決し、高性能かつ自由度の高い計画を実現する制振技術として評価され、今回の受賞に至りました。

「BILMUS」の制振効果
「BILMUS」の制振効果
2月2日に開催された表彰式の模様
2月2日に開催された表彰式の模様

関連情報

ビル全体を制振装置化し地震時の揺れを半減するシステム「BILMUS(ビルマス)」

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