2026.05.20
清水建設(株)<社長 新村達也>は、施工管理における記録・巡回業務の負担軽減を目的に、建設現場に設置したカメラの映像と独自に開発したAI解析技術を用い、施工状況をリアルタイムに自動判定できる「AI施工管理システム」を構築しました。本システムを、当社が相鉄本線 鶴ケ峰駅付近(横浜市)で施工を進めている「鶴ヶ峰駅付近連続立体交差工事 第1工区」の山留め杭工事に適用。2025年12月から進めている実証実験で、その有効性を確認しました。
新たに構築した「AI施工管理システム」は、施工箇所付近に設置したクラウドカメラの映像を一定の間隔でAI解析用のサーバーに送信。施工箇所のカメラ映像をAI解析することで、施工状況をリアルタイムで自動判定する仕組みです。
その最大の特長は、複数のカメラ映像を活用し、視覚特徴解析技術とマルチモーダルLLM(大規模言語モデル)を組み合わせた独自のハイブリッド型AI解析技術にあります。このAI解析技術を用いることで、重機の配置、配管・ホースの接続状態、H鋼の有無など、施工箇所のカメラ映像を基に、現場が山留め杭工事の「マシンセット」「削孔」「H鋼挿入」「モルタル注入」という施工サイクルのどの作業フェーズにあるかを高精度に推定。AIが施工状況を判定し、デジタルデータ化します。
AI解析で得られた施工状況のデジタルデータは、施工実績の「デジタル資産」として、データベースに蓄積。歩掛りの計算や工程シミュレーションに活用されます。その実績データを、BIM/CIMによるシミュレーションツールや工程管理ソフトといった外部ソフトと連携させることで、作業予定と実績に乖離が生じた場合の工程計画の見直しや、資機材手配の修正検討など、施工管理の一部を自動化することが可能となります。
取り組みの背景には、日々の進捗管理や膨大な写真記録、報告書の入力・作成といった業務に多くの時間を要している現場担当者の業務負担があります。これまでクラウドカメラ、BIM/CIM、工程表といった各システムに分散していた情報を一元化することで、工程の遅延や変更が発生するたびに、各システムを個別に手動修正していた担当者の業務負担を大幅に軽減できます。これにより、業務時間の短縮と施工管理の省力化を実現します。
実証実験は、セーフィー(株)、(株)ウェッブアイ、(株)コルクの技術協力の下、4社共同で実施しています。各社の役割は、当社が現場実証の管理と施工管理クラウドシステムの構築、セーフィーがウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2 Plus(セーフィー ポケット ツー プラス)」、ウェッブアイが工程管理ソフト「工程’s Orario」、コルクがBIM/CIM共有クラウド「KOLC+」の提供です。
4社は今後、実証実験の継続によって、AI検出精度をさらに高めると同時に、山留め杭工事以外の工種への展開にも力を入れていく考えです。また、将来的には、四足歩行ロボットなどの自律移動体を活用し、現場内を移動しながら撮影・データ収集を行う新たな運用手法についても検討していく予定です。
以上
≪参 考≫
「AI施工管理システム」の概要イメージ
実証実験のイメージ
システム活用の動画イメージ
セーフィー(株)
| 所 在 地 | 東京都品川区西品川1-1-1 |
|---|---|
| 代 表 者 | 代表取締役社長CEO 佐渡島 隆平 |
| 資 本 金 | 56億5100万円 |
| 設 立 | 2014年10月 |
| 事業内容 | クラウド録画型映像プラットフォーム「Safie(セーフィー)」の開発・運営および関連サービスの提供 |
ウェッブアイ(株)
| 所 在 地 | 東京都江東区有明3-6-11 |
|---|---|
| 代 表 者 | 代表取締役 森川勇治 |
| 資 本 金 | 5000万円 |
| 設 立 | 2000年2月 |
| 事業内容 | 工程管理ソフト「工程’s Orario」等のソフトウェア開発・販売およびプロジェクトマネジメント分野におけるサービスの提供 |
(株)コルク
| 所 在 地 | 東京都豊島区西池袋1-11-1 |
|---|---|
| 代 表 者 | 代表取締役 堤 正雄 |
| 資 本 金 | 700万円 |
| 設 立 | 2012年9月 |
| 事業内容 | 建設業向けBIM/CIM共有クラウド「KOLC+」の企画、開発、運営 |
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