インドネシアでタウンハウス分譲事業に参画

清水建設（株）＜社長 新村達也＞はこのほど、インドネシア共和国における投資開発事業戦略の一環として、現地の上場大手不動産デベロッパー「PT Agung Podomoro Land Tbk（APL社）」と戦略的パートナーシップを締結、協業の第一弾として同社グループが西ジャワ州バンドゥンで手掛ける実需向けタウンハウス（連棟式住宅）分譲事業に出資参画します。APL社は、インドネシア国内で住宅、商業、オフィス、ホテル、大規模複合施設などの開発・運営を幅広く展開しており、当社は、同社が開発した高級コンドミニアムの施工を手掛けた実績があります。

経済成長を続けるインドネシアでは、都市化の進展や中間所得者層の増大に伴い、都市近郊の住宅需要が大きく伸長しています。特に、ジャカルタやバンドゥンなどの大都市圏では住宅不足が深刻化しており、住宅供給の拡大が期待されています。APLグループは、ジャカルタ、スラバヤに次ぐインドネシア第3の都市・バンドゥンで大規模住宅開発プロジェクト「Podomoro Park Bandung」を推進しており、当社は、同プロジェクト区画内でのタウンハウス分譲事業に出資参画します。

西ジャワ州の州都であるバンドゥンは、約1,000万人の人口を抱える大都市で、ビジネスの拠点としてだけでなく、温泉やゴルフ場等のリゾート施設を擁する観光地、多くの大学が居を構える学園都市としてもその名が知られています。Podomoro Park Bandungの開発地は、バンドゥン中心部から車で30分程度の南部エリアに位置し、バンドゥンの東西を結ぶ高速道路の出入口に程近い道路アクセスに優れた立地特性を有します。APL社の子会社「PT Pesona Mitra Kembar Mas（PMKM社）」が手掛ける住宅開発は、130ヘクタールの敷地に約3,500戸の住戸を建設するもので、2018年の事業着手後、既に約2,000戸の住戸の開発・販売を終えています。

当社とAPL社のタウンハウス分譲の共同事業は、Podomoro Park Bandungの一部区画（約4.7ヘクタール）に中間所得者層向けの連棟式住宅384戸（31m²/戸）を開発するものです。事業主体は、PMKM社と当社現地法人「PT Shimizu Investment Indonesia（SII社）」の合弁会社が担い、SII社80％、PMKM社20％の出資比率で分譲事業を推進します。住宅販売は2025年8月から開始しており、地盤改良工事の完了後、順次、住宅建設に着手、竣工・引き渡しは2027年夏以降を予定しています。総事業費は約30億円です。

当社は、バンドゥンでのタウンハウス分譲事業を手始めにAPL社との協業を進め、良質な住宅開発・分譲を通じてインドネシアの長期的な発展に寄与していく考えです。