タンザニア西端の交易拠点「キゴマ港」の改修プロジェクトを受注

~東アフリカ交易路の結節点に新たな旅客埠頭・旅客待合施設を整備~

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2025.02.05

清水建設(株)<社長 井上和幸>は、タンザニア連合共和国のタンザニア港湾公社から、同国西端に位置するタンガニーカ湖に面する内陸港「キゴマ港」の改修工事を受注し、このほど請負契約を締結しました。本工事は、アフリカ大陸東部の交易路の結節点に当たるキゴマ港の旅客輸送機能の効率化を目的に、日本政府の無償資金協力プロジェクトとして計画されたもので、受注金額は約25億円です。本工事は、当社がタンザニアで手掛ける初の建設プロジェクトであり、当社にとって同国はアフリカにおける16番目の進出国となります。

アフリカ大陸東部のインド洋沿岸に位置するタンザニアは、安定した政治情勢の下、高水準の経済成長を続ける東アフリカの主要国であり、国際通貨基金(IMF)は同国の経済規模が今後10年以内に2倍になると予測しています。改修プロジェクトを受注したキゴマ港は、タンガニーカ湖に面する隣接国との交易拠点として機能する内陸港で、タンザニア東端の国際貿易港・ダルエスサラーム港と陸路で結ばれています。この陸路は、内陸国のブルンジ、ザンビアをはじめ、海洋へのアクセスが困難な近隣国にとっても重要な交易インフラであり、湖上水運と陸運の結節点に位置するキゴマ港は東アフリカの交易路の要衝と言えます。他方、交易拠点として100年以上の歴史を有するキゴマ港では港湾施設の老朽化が進んでおり、旅客の乗降や荷役の安全性・効率性を改善するための施設整備が喫緊の課題となっています。

こうした背景のもと計画された本プロジェクトは、延長130mの旅客埠頭と旅客待合施設、旅客埠頭から主要幹線道路までのアクセス道路などを新たに整備するものです。これらの施設が整備されることで、キゴマ港の旅客輸送機能が改善し、物流や人の移動が活発化することが期待されています。

当社は1967年にアフリカに進出し、これまでに15カ国・95件のプロジェクトに従事してきました。2024年1月には、アフリカでの事業展開を強化するため、ケニア共和国の首都ナイロビにアフリカ事業の管轄拠点を設け、地域に根差した事業活動を展開しています。日本政府も、1993年にアフリカ開発会議(TICAD)を立ち上げて以降、約30年間にわたり、アフリカ自らが主導する開発を後押ししています。今後、タンザニアをはじめとする東アフリカ諸国や西アフリカ諸国を中心に、日本政府が支援する国での事業展開を強化し、アフリカ諸国の持続的な発展に寄与していく考えです。

以上

≪参 考≫

工事概要

案件名 キゴマ港改修計画
建設地 タンザニア連合共和国キゴマ
発注者 タンザニア港湾公社(TPA:Tanzania Ports Authority)
設計・監理 株式会社エコー
施工 清水建設株式会社
工期 2025年4月~2027年3月(予定)
工事概要 旅客埠頭拡張(延長130m、幅50m)
旅客ターミナルビル(平屋、1,500m2
アクセス道路(コンクリート舗装、延長 480m) 他
完成予想パース(旅客埠頭、旅客ターミナルビル)
契約調印式後の記念写真
写真右:タンザニア港湾公社 Plasduce M. MBOSSA総裁
写真左:清水建設株式会社  大迫一也・常務執行役員土木国際支店長

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